【舞いあがれ!】ヒロイン舞の人格が変わりすぎたせいで「#舞いあがれ」タグが反省会になっていた!

 もはや本作のファンでさえ、文句をつけずにはいられなくなってきたようだ。

 12月8日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第49回では、航空学校でフライト課程に挑んでいるヒロインの岩倉舞(福原遥)が、大河内教官(吉川晃司)に着陸の特訓を依頼。その舞を巡って視聴者から不満の声が続出しているという。

 同期の水島学生(佐野弘樹)に「パイロットには不適」との評価を下し、フェイル(退学処分)を言い渡した大河内教官。その方針に反発を覚えた舞は、苦手とする着陸の特訓をお願いしつつ、なんと「私、教官に負けたくないんです」と言い放っていた。

 水島のフェイルに納得のいかない舞だが、当の水島はフライト訓練の際に管制塔からの指示を聞き取れず、あいまいにラジャー(了解)と返事をしては勝手に着陸しようとするなど、未熟すぎる点を露呈。大河内教官は「ATC(航空交通管制)への反応の遅さ」や「時に平常心を保つことが雑であり、パイロットには不適合」など、客観的かつ合理的な判断を下していた。

「鬼教官という設定の大河内教官ですが、視聴者から見ても彼の判断はフェアであり、なんら責められるべき点はありません。水島の操縦は自動車教習所に例えれば、赤信号で交差点に進入しようとしたも同然。50時間に及ぶフライト訓練を通してその未熟さが判断されたのです。それなのに舞は水島の頑張りだけを過剰評価し、さらには『そんなこと言う教官のこと信じられへんのです』と大河内教官に反発。いつから彼女はこんな無理をいう子になったのかと、ほとんどの視聴者は呆れはてています」(テレビ誌ライター)

なぜか大河内教官に楯突く舞。トップ画像ともに©NHK

 本作では第8週の「航空学校編」からドタバタ活劇風に作風が変化。さらには必然性の乏しいラブコメ要素まで加わったことで、多くの批判を浴びせられている。

 それでもなかには<テンポ感があって良い><舞ちゃんの恋物語が楽しみ>といった声もあり、賛否両論となっている。どんな作風を好むのかは人それぞれであることから、決して批判一色だったわけではなかった。

 ところが今回、舞が大河内教官に対して明らかな反発を見せたことには、擁護派もさすがにびっくり。なかには<もしかして何話か見過ごした?>とあまりもの変わりように驚く声もあり、その影響がツイッター上で如実に露呈したのである。

 朝ドラでは作品の内容を批判するツイートに「#〇〇反省会」というハッシュタグを付けるのが、ここ5年ほどの恒例となっている。史上最低の朝ドラと呼ばれた前作の「ちむどんどん」では、いわゆる本タグの「#ちむどんどん」よりも「#ちむどんどん反省会」のほうがはるかに活況を呈し、新語・流行語大賞のノミネート作品に選ばれたのは記憶に新しいところだ。

 それが今作の「舞いあがれ!」では、反省会タグもすっかり鳴りを潜めていた。ところが作風の変わった航空学校編から状況が変わり、ここ2週ほどは「#舞いあがれ反省会」が活性化。しかも第49回が放送された12月8日には、本タグ「#舞いあがれ」のほうにも変化が生じてきたのである。

「基本的に本タグは作品を擁護し、反省会タグでは批判をぶつけるという使い分けになっています。ところが舞の『教官に負けたくない』には、本タグを使う擁護派からも《おかしくない?》といった批判の声があがることに。舞の態度に関しても、着陸が成功した際にこれまでの舞なら『ありがとうございます』と教官に感謝していたはず、との疑問が浮上しているのです」(前出・テレビ誌ライター)

 果たして「舞いあがれ!」では、別人格になってしまった舞を今後も描き続けるのか。それともどこかの時点で軌道修正されるのであろうか。第7週までの感動物語に涙していた視聴者たちは、まだしばらく困惑の時を過ごすことになりそうだ。