【舞いあがれ!】舞が部品工場の検品作業を担当も、大失敗の予感が浮上!

 これ、絶対にやらかすヤツだよね。そう心配する視聴者も少なくないようだ。

 12月27日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第62回では、ヒロイン岩倉舞(福原遥)の父親・浩太が経営する部品工場の株式会社IWAKURAが、リーマンショックの影響でリストラを余儀なくされる様子が描かれた。

 信用金庫からの借金も返済が滞っており、返済計画のためにリストラは不可避に。苦渋の決断として、10年前から勤めている検品作業のパートさん3人に退職してもらうこととなった。彼女たちが抜けた穴は、エアラインへの就職が1年延期することになった舞が、無給で務めることになったのである。

「パートさんたちは当初、お嬢さんに自分たちの代わりが務まるのかと怪しげな目で見ていました。それでも退職当日にはリーダー格の西口さん(マエダユミ)が、舞に『商品梱包の仕事は最後の砦や』とアドバイス。『ここのねじは、ええねじなんや』と思いを込めて語る姿に、涙を誘われる視聴者も少なくなかったのです」(週刊誌記者)

リストラされたパートさんたちはIWAKURAへの愛情を口にしていた。トップ画像ともに©NHK

 この日から検品作業は担当課長と舞の二人でこなすことになり、その責任は重大だ。パートさんたちから作業を教わった時には、紙箱に所定数量のねじを入れ、その重さから正確な個数を測る作業を続けていた。

 その作業で使うカウンティングスケール(個数はかり)は、部品工場ならどこでも備えている代物。作中にも実物が登場し、ねじ200個の重さを測る場面が描かれた。そのカウンティングスケールを巡って、舞が大失敗を犯すであろう未来が容易に想像できるというのである。

「最もやりがちなミスは、計測するねじの重さを間違えて入力してしまうこと。カウンティングスケールの分解能は0.01グラム単位など実に精密で、計測時にはあらかじめ部品の厳密な重量を入力する必要があります。それを間違ったまま運用してしまうと、すべてのパッケージで個数が合わないことになり、製品出荷後の大トラブルになりかねません」(前出・週刊誌記者)

 それに加えて、入力ミスとは異なるタイプのミスにも十分に気を付ける必要があるという。

 社長の浩太は娘の舞を、新設したばかりの工場に案内。女性の職人が働いている姿を紹介していた。その際に映っていた工場内の注意書きに、そのミスが示されていたという。

「工場内の機械には『類似品連続作業禁止 異品混入の危険!』と書かれた注意書きが貼られていました。様々な部品を取り扱う工場において『異品混入』は大事故。それでも運搬時に異品が混ざりこんでしまう恐れは十分にあります。作業に慣れていない舞が部品を検品台に搬入する時、うっかり異品が混ざってしまう可能性は小さくないのではないでしょうか」(前出・週刊誌記者)

 異品が混入していた場合、それを目視でより分けるのも検品作業者の大事な仕事だ。果たして検品経験のない舞に、それらの作業をミスなくこなすことはできるのか。そのミスが株式会社IWAKURAの経営に響かないことを祈るばかりだろう。