ベテラン女優ならではの経験が、初めての仕事にも活かされていたようだ。
1月19日深夜放送のアメフト番組「オードリーのNFL倶楽部」(日本テレビ系)にて、女優の相武紗季がアナウンサー役に挑戦。ほとんどミスのない進行ぶりに、MCのオードリー若林正恭もすっかり感心していたという。
同番組では日テレの新人アナがアシスタントとして進行役を務めるのが恒例。今季は浦野モモアナが起用されるも、産休の滝菜月アナと入れ替わる形で1月5日から「ヒルナンデス!」のアシスタントに栄転し、番組史上初の途中離脱という非常事態に見舞われていた。
その対策として歴代のアシスタントが週替わりで代役を務めることに。1月5日は初代アシスタントの水卜麻美アナが、そして1月12日は前年担当の小髙茉緒アナが登板。今週は誰が登場するのかと思いきや、スタジオには女子アナの姿がなかったのである。
「今週のゲストは相武と、元ブリリアンで現役アメフト選手のコージ・トクダが登場。てっきり芸人でもあるコージが進行を担当するかと思いきや、なんと相武が代役アシスタントとして、番組を進行することになったのです。アメフト選手を父に持ち、自身も女優界きってのアメフト好きである相武はこれまでにも毎年のように『NFL倶楽部』にゲスト出演していましたが、よもや女優に代役アシスタントを依頼するとは、番組側も思い切ったことをするものだと驚きましたね」(テレビ誌ライター)
冒頭で若林が「進行役のアナウンサーがいないんですよね」と前振りすると、相武は「そうなんですよ若林さん。今日は私が進行役を務めます!」とすぐさま呼応。どうやら本番前に台本をしっかりと読み込んでいたようで、若林から指摘されると「言わないで!」と照れ隠しだ。その姿は37歳で二児の母親とは思えないほどの可愛らしさに満ちあふれていたのである。
果たして「相武アナ」はどんなアシスタントぶりを務めたのか。いくらアメフトに詳しいとはいえ、この「NFL倶楽部」は生放送同様の進行で収録する完パケスタイルで制作されており、言い間違いもそのまま放送されるハードルの高さが特徴だ。
それが新人アナの育成に向いているとあって、すっかり「新人アナの登竜門」として知られるようになったが、相武の本職は女優。セリフをしゃべるのは上手くても、アナウンス力は未知数ではないだろうか。
視聴者の心配も募るなか、番組ではさっそくNFLプレーオフの試合結果を報告。相武は「まずはレギュラーシーズンの最後にプレーオフ出場を決めた、シアトル・シーホークス対サンフランシスコ49ナーズの試合からお伝えします」という説明をまったく淀みなく読み上げ、のっけから高いアナウンス力を示したのであった。
「終盤では『もう噛み噛みですいません!』と謝っていた相武ですが、実際に噛んだ場面は『NFL選手の姿…凄さを』と言い直した一カ所だけ。スタジオトークの場面ではふだんよりもキョロキョロしており、どうやらスタッフからの指示出しやカンペを確認していたようです。その甲斐あって、現役アナウンサーでも難しい場面をミスすることなくしっかりとこなしていました」(前出・テレビ誌ライター)
その難しい場面とは、オードリー春日俊彰の「T春日の超プレーリカバー」というコーナー。これはNFL選手5~6人のスーパープレーを集めたVTRを流しながら、選手の名前とプレーの内容を説明。最後はタイミングを合わせて「タッチダウンを防いだパスカットをリカバー」などと締めるものだ。
このコーナーでは約15秒ごとに次々とスーパープレーが映し出され、プレーの動きに合わせて内容を説明。話すタイミングがズレると次のプレーに移ってしまうため、秒単位での時間管理が求められる。まさに新人アナの育成にはぴったりで、相武は初体験の同コーナーをほぼ完ぺきにこなしたのだった。
番組終了時には若林が「相武さんも見事にね、アナウンサー役を務めていただきました」とねぎらいの言葉をかけていた。「ボロボロですいません」「大変でした(笑)」と振り返っていた相武だが、この様子なら来季以降もアシスタントの女子アナが病欠した時などには、相武がリリーフ登板しても不思議はなさそうだ。
※トップ画像はコージ・トクダ公式ツイッター(@Koji_Tokuda)より。