【舞いあがれ!】舞はすでに経営者の風格?社長の母を無視して大企業の部長に対応!

 ちょっとした振る舞いに「経営者一族」という態度が表れていたようだ。

 1月24日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第78回では、家業の部品工場で営業課員を務めるヒロインの岩倉舞(福原遥)が、大企業の部長とサシで会話する場面があった。そこでの振る舞いに驚く視聴者も少なくなかったという。

 舞が勤める株式会社IWAKURAでは4年前に前社長で父親の浩太(高橋克典)が急逝。妻のめぐみ(永作博美)が社長業を継ぎ、パイロットになる予定だった長女の舞は航空会社の内定を辞退し、営業担当者として入社していた。

 そこから4年が経ち、IWAKURAの経営は順調。営業課のエースとなった舞は亡き父の夢である「航空機の部品を作る」という目標に向けて、中小企業を対象にした「航空機産業参入支援セミナー」にめぐみを連れて参加。経営体力の乏しい中小企業が手を結び、共同で一つの工場を作るというアイデアを披露していた。

「そのアイデアに感心したのが、菱崎重工業の荒金正人事業本部長(鶴見辰吾)。セミナー終了後、舞のもとに歩み寄って議論を交わしました。亡き父の夢を継がんとする舞は大きな希望に満ちており、実に堂々とした態度で荒金に対応。荒金は『うん、面白い』と相好を崩していたのです」(週刊誌記者)

めぐみを無視して舞に話しかけていた荒金。誰が手綱を握っているのか見抜いていたのかもしれない。トップ画像ともに©NHK

 終盤では荒金がIWAKURAをサプライズ訪問。物語が大きく動き出しそうな気配を感じさせていた。またもや舞が大仕事をやってのけそうな雰囲気だが、今回は舞の大物ぶりも示されていたというのである。

 舞が荒金に渡した名刺には「営業課 岩倉舞」とだけ書かれており、4年目にしてまだ平社員の様子。身内だからといってえこひいきしないのがめぐみ流の経営術なのだろう。ただ、すでに営業課のエースとして一線級で働いているからには、せめて課長代理くらいの肩書きを与えたほうが実務上もスムーズにいきそうなものだ。

 そんな平社員の舞だが、気持ちの上ではすでにIWAKURAを背負って立つ経営陣の一人といったところか。普通の会社なら一介の平社員が社長を誘ってセミナーに参加することなどありえず、そこはやはり経営者一族ならではだろう。

 セミナーでは発言の際に「株式会社IWAKURAの岩倉舞です」と自己紹介。それを聞けば誰でも、舞が経営者一族であることは分かるに違いない。しかも舞は、将来のIWAKURAを率いる「次期社長」ばりの態度を見せていたというのである。

「荒金から歩み寄って挨拶されたとき、まずは社長のめぐみを紹介するのが社会人として常識的な振る舞いでしょう。ところが舞は、まるで自分がIWAKURAの代表者であるかのように振る舞い、めぐみのことは完全にほったらかし。その態度は『私がIWAKURAの未来を決める』という妙な自信に満ちあふれているようでした」(前出・週刊誌記者)

 普通の会社なら社長のめぐみが「なぜ私を紹介しないのか!」と激怒するところだが、実際には舞と荒金の会話をただ傍観していただけ。そこはやはり、娘の舞が自らの後継者であることを自覚していることの表れではないだろうか。

 そんな母親の態度はおそらく、社内でも日常的に露呈しているはず。IWAKURAの従業員たちは「舞が次期社長」と思いながら働いているのかもしれない。