ドラマ「リエゾン-こどものこころ診療所-」(テレビ朝日系)にて、自らも発達障害を抱える研修医の遠野志保を演じる松本穂香が好評だ。auのテレビCM「意識高すぎ!高杉くん」でおなじみの松本が、本作では繊細かつ大胆な演技で視聴者を魅了している。
1月27日放送の第2話では、自らの特性と向き合うことを決心していた志保。高杉くんで演じ続けている女子高生役など、25歳の実年齢より若い役を務めることの多い松本だが、本作では研修医という等身大の役に正面から取り組んでいるのが印象的だ。
そんな松本が女優活動を本格化したのは高校卒業後のこと。最近の若手女優では中高生のうちからドラマや映画で活躍するケースが多く、わりと遅めのスタートだと言えるだろう。そんな彼女は意外にも、高校では目立たないタイプだったという。
「松本は高3だった2014年に芸能事務所フラームのオーディションに合格。それ以前には芸能活動をしておらず、学校ではみんなが下の名前で呼び合うなか、彼女はずっと『松本さん』と呼ばれていたそうです。その姿は『高杉くん』シリーズで演じているダンス部のイケてる女子高生とは対照的ですね」(芸能ライター)
高校に入学した時には軽音楽部も考えたものの、見学してみたら自分には合わないと感じたという。そこで彼女が選んだのは演劇部。いろんなタイプの部員がいたことから、何をしても自由で楽しそうと思ったそうだ。
そんな彼女の転機となったのは高2の2013年に放送されたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」だった。若手女優が多数出演する同作の世界観にハマり、本気で「あまちゃんの中の人になりたい!」と思うように。若き日の春子を演じた有村架純が憧れの存在となり、フラームに応募したのも有村が所属していたからだった。
2017年にはNHK連続テレビ小説「ひよっこ」で朝ドラ初出演を果たした松本。奇しくも有村の主演作であり、そのオーディションを勝ち抜いたのも運命なのかもしれない。そんな松本が高校時代に、意外なあだ名で呼ばれていたことがあったという。
「それは『魚の子』というもの。演劇部にて、築地から逃げてきた冷凍マグロの『マグちゃん』で主役を務め、大きなウケを取れたそうです。その時に魚の被り物にリボンを付けていたことから、校内で『あ、魚の子だ!』と呼ばれるようになったのだとか。当時の同級生たちは、まさかその魚の子が将来、朝ドラに出たり連ドラでヒロインを務めるようになるとは、夢にも思わなかったことでしょう」(前出・芸能ライター)
発売中のエンタメ誌「アサ芸Secret! vol.80」(徳間書店)には、松本の女優人生を深掘りした特集が掲載。大阪から上京した松本が女優としてどんな紆余曲折を経てきたのかがつまびらかにされている。
今ではすっかり知名度を得た松本だが、お笑い芸人と写真集を出したり、実は配信シングルをリリースしていたといった意外な一面も。そういった背景を知ればドラマ「リエゾン」をますます楽しむことができそうだ。