【罠の戦争】蛍原の勘違いが鷲津のアキレス腱になる恐れが浮上!

 果たして彼女はこれからどう動くのか。重要なキーパーソンとなっていきそうだ。

 2月6日放送のドラマ「罠の戦争」(フジテレビ系)では、衝撃的なラストシーンが映し出された。議員秘書の鷲津(草なぎ剛)は、息子が突き落とされた事件の真相を探るべく、自身が仕えていた犬飼大臣(本田博太郎)の地盤を継いで出馬することを決意。そんな鷲津に、部下で私設秘書の蛍原(小野花梨)が疑念の目を向け始めたのである。

 蛍原はかつて政策秘書の虻川から酷いパワハラを受けていたが、それを救ってくれたのが第一秘書の鷲津だった。すっかり鷲津に心酔した蛍原は、鷲津の息子を突き落とした犯人探しにも協力。出馬を決意した鷲津のことも引きつづきバックアップしていくつもりだ。

 ところが彼女は、重大な書類を発見。それは犬飼大臣のせいだと思っていた一件が実は、鷲津の責任であることを示すものだったのである。

「犬養事務所で秘書見習いに採用された蛯沢(杉野遥亮)は、犬飼大臣に強烈な恨みを抱いていました。運送会社を営む実兄が犬飼大臣に陳情し、善処を約束されるも結局は何の援助を受けられず、倒産したあげくに自死していたからです。そんな蛯沢に深く同情していた蛍原ですが、その陳情案件の書類を見つけたことで、鷲津に対して疑念を抱くようになりました」(テレビ誌ライター)

 蛯沢の兄が実際に陳情した相手は大臣本人ではなく、秘書の鷲津だった。しかし鷲津は多忙にかまけて「善処します」とあいまいな返事をしたまま、陳情を放置。当時の陳情報告書には具体的な記述はなく、備考欄に「議員に報告せず」とのみ記されていたのである。

 書類の内容に呆然とした蛍原は、蛯沢の背中をぼーっと見つめていた。すぐ行動に移すタイプの彼女ゆえ、今後は鷲津のことを許せないと思う気持ちが表面化する可能性は高い。そうなると選挙に打って出る鷲津にとって蛍原は、アキレス腱的な存在になりかねない。

今後に人間関係が注目される蛯沢、蛍原、鷲津。©フジテレビ

 しかし蛍原が鷲津のことを責めたとしても、それは勘違いが原因だというのである。

「鷲津が陳情を受けている最中に、政策秘書の虻川から『犬飼大臣、倒れた』『今、病院』というメッセージが入ってきました。血圧も思わしくないらしく『午後のスケジュール、全部飛ばして』との指示さえ飛んできたのです。そうなったら第一秘書としては陳情だろうが何だろうが、目の前に予定はすべてすっ飛ばしてでも、大臣の体調を最優先すべきなのは明らか。そんな緊急事態にたまたま居合わせてしまった蛯沢の兄が不運だったと言わざるを得ないでしょう」(前出・テレビ誌ライター)

 しかし思い立ったらすぐ行動というタイプの蛍原は、鷲津がそれほど大変な状況だったことには思いが及ばず、ただ「鷲津が見殺しにした」との印象のみが残ったはず。その思いを抱いたまま、選挙に突入する鷲津と行動を共にするのである。

 一方で今回の第4話では、鷲津が一時的に蛍原の恨みを買うも、誤解が解ける可能性も示唆されたという。それは犬飼大臣の後援会長を務める鰐淵(六平直政)とのやり取りで示されたというのだ。

「鰐淵は当初、鷲津が大臣の地盤を奪おうとしているとニラみ、出る杭を打とうとしていました。ところが徘徊する鰐淵の母親を鷲津が献身的に救助する姿を見て改心。敵だったのが一転して、後援会をまとめてくれる強い味方へと変わったのです。それと同様に蛍原も、鷲津がなぜ陳情を放置したのかを理解すれば考え方が変わる可能性も。雨降って地固まるのように、より強い味方となってくるかもしれません」(前出・テレビ誌ライター)

 小野が演じる蛍原は「議員事務所の部下」という肩書き以上に重要な役割を果たす予感を視聴者に抱かせている。果たして彼女は鷲津の選挙運動にどう絡んでくるのか。その動きから目が離せないのは確実だろう。

※トップ画像は「罠の戦争」公式ツイッター(@wananosensou)より。