2月20日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第97回に、由良先輩こと由良冬子(吉谷彩子)が再登場。視聴者からは彼女のスピンアウト物語を観たいとの声があがっている。
パイロットになる夢を抱くも、身長が規定の158センチに足りず、航空学校を受験できなかった冬子。その夢を浪花大学の後輩でヒロインの舞(福原遥)に託しつつ、自分はアメリカに渡ってパイロットを目指すと語っていたものだ。
「FAA(米連邦航空局)では身長の規定を撤廃しており、155センチの冬子もアメリカでならパイロットになることが可能。アメリカでは多くの大学にパイロットのライセンスを取れるコースが用意されており、彼女は留学してライセンスを取得したのでしょう」(飛行機に詳しいトラベルライター)
舞と貴司(赤楚衛二)の披露宴に出席した冬子は、航空学校で舞のクラスメイトだった矢野倫子(山崎紘菜)とパイロット談義。現在は米アリゾナ州でパイロットとして働いており、セスナ機でグランドキャニオンを飛んでいると説明していた。
この会話に、一部の視聴者からは<小型機をなんでもセスナと呼ぶのは日本人の悪い癖!>と訝った視聴者もいたかもしれない。ただ、実際にグランドキャニオンの遊覧飛行を手掛けている航空会社では、セスナ208という機材を運用しており、冬子がセスナで飛んでいると語ったのは何も間違っていないのである。
ともあれアメリカでパイロットになるとの夢を果たした冬子。その過程には相当な苦労があったことだろう。その苦労のなかには「アメリカ永住権の取得」という大きなハードルがあったというのだ。
「アメリカで外国人が航空会社のパイロットになるためには、永住権(グリーンカード)所持が必須要件となります。かつては不要だったのですが、2001年のテロ事件を機にパイロットの採用条件が厳格化され、永住権が必須となりました。冬子がグランドキャニオンを飛んでいるからには、永住権を取得していることは確実。最もありえる方法の一つはアメリカ人と結婚していることですが、左手に結婚指輪はなかったですね」(前出・トラベルライター)
ともあれ冬子が夢を叶えたことは、視聴者としても喜ばしい話。ぜひ彼女がパイロットになるまでの道のりをスピンアウト化してほしいところだろう。