【舞いあがれ!】結城への社長禅譲に不満?舞の悲し気な表情が示す意味とは!

 そんな暗い表情をしなくてもいいのに…。そう思った視聴者も少なくなかったことだろう。

 3月16日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第115回では、部品工場IWAKURAの社長を務める岩倉めぐみ(永作博美)が、古参社員の結城章(葵揚)に次期社長を打診する場面で始まった。

 IWAKURAでは先代社長の浩太(高橋克典)が2009年に心不全で急逝。急きょ妻のめぐみが社長業を継ぎ、娘でヒロインの舞(福原遥)もパイロットへの夢をあきらめて、営業職として入社していた。

 そこから9年が経ち、IWAKURAから独立して企画会社の経営者となった舞。長女の歩は2歳に成長し、岩倉家は幸せいっぱいだったことだろう。ところが長崎・五島に住むめぐみの母・祥子(高畑淳子)が脳梗塞を患い、手足にしびれが残ることに。めぐみは社長業を結城に継ぐことで、祥子の介護に専念するつもりだ。

「めぐみと舞は結城を呼び出し、社長禅譲を直談判。娘の舞はIWAKURAの社長業に興味はなく、株主は引き続き岩倉家のはずですから、所有と経営の分離もできるとあって理想的な社長交代劇でしょう。結城は『分かりました。ちょっと時間ください』と返答しており、これは社長を受け入れたも同然。普通に考えれば万事解決なのですが、その場でなぜか舞は終始、やたらと悲し気な表情を見せていたのです」(週刊誌記者)

舞の表情だけ見れば、次期社長という大抜擢を打診している場には見えないというものだ。トップ画像ともに©NHK

 たしかに家族以外の人物に社長を任せるのは岩倉家として重い話ではある。しかし舞はすでに、めぐみの決心を受け入れているはず。当のめぐみはすでに社長を譲る気満々で、結城の説得でも笑顔で明るく振る舞っていた。

 それなのになぜ舞は、そんな悲しい表情を見せているのか。これでは結城への社長禅譲が不本意だと、オーナー家が思っているように見えてしまうもの。本来ならめぐみと一緒に舞も、笑顔で結城に接するべきだろう。

「そもそも舞が話し合いの場に参加していること自体、IWAKURAが岩倉家の家業であることを如実に示しています。株式の持ち分などは不明なものの、社長の実子であることに加えて子会社の社長という立場から見ても、舞の意志がIWAKURAの経営に影響を与えることは明らか。結城にしても、小学生当時から知っている舞があんな悲しい顔を見せたら『ホンマは社長継がせたくないんかな?』との疑問を抱きそうなものです」(前出・週刊誌記者)

 舞としては、祥子の件がなければめぐみが引き続き社長のままだったというつもりなのか。それとも社長禅譲という厳かな場に真面目な態度で臨む姿が、たまたま悲し気な顔に見えただけなのか。いずれにせよ彼女の表情が、その場にふさわしくないことは確実だったようだ。