「大豆田とわ子と三人の元夫」のセリフ回しが女性視聴者の心に刺さるワケ!

 話題作が多いと評判の今期のドラマ。なかでも少し高めの年齢層に受けているのが、松たか子主演の「大豆田とわ子と三人の元夫」(フジテレビ系)だという。

 視聴率こそ第5話までの平均で6.4%といまいち振るわないものの、出演者たちが織り成す恋模様に<あるある><わかる~!>と共感する視聴者が続出。それも女性と男性では受け止め方が変わってくるという、なんとも繊細な描写に感心する人が多いようだ。

「主役の大豆田とわ子(松たか子)は3回結婚するも、いずれも夫を家から追い出して離婚。元夫たちのどんなところがガマンならなかったのか、回を追うごとに明らかになっていきます。5月11日放送の第5話では、最初の夫であるレストラン店主(松田龍平)が、実はとわ子の親友であるかごめ(市川実日子)に片思いしていたことがバレることに。それに気づいてしまったとわ子が取り乱すわけでもなく、『持ち帰りまーす』と言って元夫のレストランから出ていく姿に《このセリフはスゴい!》と視聴者は感心していました」(女性誌ライター)

三人の元夫たちを従える大豆田とわ子。ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」公式インスタグラム(@omamedatowako)より。

 二番目の元夫であるファッションカメラマンの鹿太郎(角田晃広)は、今でもとわ子のことが大好き。女性に対しても常に優しさを見せているが、自身の欠点である器の小ささを露呈してしまうシーンに視聴者は惹きつけられていたようだ。

 鹿太郎は主演ドラマもある人気女優の美怜に気に入られ、屋外で一緒にカップラーメンをすすりながらイチャイチャ。そこを写真週刊誌らしき男に撮られてしまう場面があった。

 ここで「どうしよう、撮られたかも!」と動揺する鹿太郎に対し、美怜は「私たちの最初の一枚だね」とまったく気にしていない様子。むしろこれで交際を始められると喜んでいるようだが、鹿太郎は「まずい、まずいなあ、どうしよう」と慌てるばかりだ。美怜は「まずくないよ、大丈夫だって!」と腕を組もうとするが、鹿太郎は相手の顔も見ずに「いや、まずいですよ!」と美怜の手を振り払うことに。さらに「うわ、最悪だ! なんで気づかなかったんだよ」と一人でわめきまくっていたのである。

「このやり取りで鹿太郎は、普段は女性のことを守ると言い続けているのに、いざとなると自分の保身しか考えていないという器の小ささをさらすことに。女性視聴者は美怜やとわ子と同様に、鹿太郎に愛想をつかしたことでしょう。ところが同じ場面を見た男性視聴者は、鹿太郎が女優である美怜のことを考えているからこそ『まずいですよ』と強調したのだと理解してしまうようです。このように《相手を守る》ことについて男女で認識の違いが浮き彫りになるところは、本ドラマならではの面白さではないでしょうか」(前出・女性誌ライター)

 元夫たちの振る舞いや言動から、どこに離婚の原因があったのかを男性視聴者たちは見極めるべきかもしれない。