広瀬すずに「私、女優じゃない」と言わしめた「ネメシス」の徹底したコメディ演出!

 演技派として評価されている広瀬が、自分は女優ではないと断言? 主演ドラマ「ネメシス」で飛び出したそんなセリフに視聴者が面白みを感じているようだ。

 5月16日に放送された「ネメシス」(日本テレビ系)の第6話は、前回から0.1ポイント微増の視聴率7.9%をマーク。平均視聴率は9.0%まで落ち込み、同じ日曜日に放送される「ドラゴン桜」(TBS系)には約5%の大差を付けられている。

 だが本作の熱心な視聴者は、壮大な撮影セットを使って犯人をだました時間差トリックという凝った設定に大喜び。推理ドラマらしさが増してきたと実感しているようだ。それに加えて同作を彩っているコメディの要素も冴えわたってきたという。

「この第6話では暴露系動画の配信者が犯人となり、ドラム缶から漏れ出る水を使った時間差トリックを仕掛けることに。しかし探偵事務所ネメシスの探偵・風間(櫻井翔)や助手の美神アンナ(広瀬すず)、彼らに協力するジャーナリストの神田凪沙(真木よう子)らは犯人の目論見を見破り、逆にトリックを仕掛けました。彼らは犯人が殺そうとしていた女優を事前に救出しつつ、彼女に死体役を演じさせることに。その場面でなんとも愉快なやり取りがあったのです」(テレビ誌ライター)

 犯行現場に犯人が舞い戻ってくる前に、広瀬と真木は女優の久遠光莉(優希美青)に死化粧を施して死体を偽装。真木が「まあこんなもんで大丈夫でしょう。あとは女優魂で」と告げると、優希は心配そうな表情で「死体って、やっぱり息止めたほうがいいんですかね?」と質問していた。

第6話に出演した優希美青は広瀬すずの1歳年下だ。ドラマ「ネメシス」公式インスタグラム(@nemesis_ntv_)より。

「ここで真木はしれっとした顔つきで『いや、私女優じゃないから分かんない』と突き放すことに。その真木と顔を見合った広瀬も『いや、私も』と同調していました。このやり取りがなんともコメディ感たっぷりだったうえに、真木と広瀬の表情が秀逸で、この二人は本当に演技が上手いんだなと実感させられましたね」(前出・テレビ誌ライター)

 前回までは突飛な設定や場面が多く、物語に没入できないとの声も多かった「ネメシス」。今回も突飛さは変わらないものの、トリックや謎解きの展開がダイナミックになり、大型ドラマらしさを実感できるようになっていた。

 そうなれば広瀬らの演技もより深みを増すというもの。南野陽子がまさかの金髪姿で登場する次回ではさらに期待を高めてもいいのかもしれない。