新垣結衣と星野源の結婚報道を各局で比較、そこで分かったテレビ東京の凄み!

 5月19日の夕方に世間を揺るがした、新垣結衣と星野源の結婚。各テレビ局でもトップニュースとして、この吉報を報じていた。それらの報道を時間軸に沿って追っていくことで、各局の個性が浮き彫りになるという。

 キー局で先陣を切ったのはやはり「Nスタ」(TBS系)。二人が結婚するきっかけとなったドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の放送局とあって、午後4時10分に井上貴博アナが「たったいま入ってきました。タレントの星野源さんと新垣結衣さん、結婚することが分かりました。びっくりですねえ」と第一報を報じていた。

「TBSが最初になったのは偶然ではなく、おそらく二人の所属事務所側が恩義のあるTBSを優先させるように調整したのでしょう。こればかりは他局としても譲るべきところであり、報道規制といった悪弊とはまったく異なる、美しい譲り合いと言えるのではないでしょうか」(テレビ誌ライター)

「逃げ恥」で出会った二人ゆえ、TBSが最初に報じたのも当然だったと言えよう。

 次いで4時22分には「news every.」(日本テレビ系)にて、藤井貴彦アナが「えー、おめでたいニュースが入ってまいりました。みなさん落ち着いてください」と興奮を隠せない様子。こちらは報道各社に送られたFAXを読み上げるというスタイルだ。

 3番目に報じた「ライブニュースイット」(フジテレビ系)では、榎並大二郎アナが「速報が入ってきました」と4時26分に報告。出遅れたこともあってか、二人の結婚が星野の公式インスタグラムで発表されたとの新情報を付け加えていた。こちらはMCの加藤綾子アナがやたらと興奮した様子で「ビックリしました! ドラマの共演で? いつからなんですかねえ」と連呼していたのも印象的だったのではないだろうか。

 4番目となったテレビ朝日は、4時台にドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」を再放送。そのため4時40分からの「スーパーJチャンネル」にて、冒頭から扱うこととなった。こちらは小松靖アナが「まずは速報、嬉しいニュースからお伝えします」と切り出し、林美沙希アナが「驚きましたよね。社内もかなりザワザワしていましたけど」、小松アナが「報道フロアも大変なことになっていました」といった裏話を明かすことに。

 それに加えて、番組編成上どうしても速報が遅れてしまうことが分かっていたからなのか、関係者の話として「今年1月に放送されたスペシャルドラマの撮影で再会したことがきっかけだということです」とのエピソードを補っていた。

 そして5番目は、大相撲中継が明けた6時からの「NHK NEWS」で報じたNHK。こちらは時間的な余裕があったからか、東京渋谷で集めた街の人の声を放送。<ビックリですね。お似合いだと思います><ドラマ観てました!ロマンチックだなあと思いますね>といった視聴者目線の声を紹介していた。また各局で唯一、新垣が沖縄県、星野が埼玉県という出身地を付け加えていたのもまた、NHKらしかったのではないだろうか。

「そんな各局の中で、最も“らしさ”を発揮していたのがテレビ東京。4時台の『よじごじDays』がスルーしたのはともかく、4時54分からのニュース番組『ゆうがたサテライト』でも二人の結婚については一切触れなかったのです。その後はアニメやバラエティ番組が続き、夜の報道番組『ワールドビジネスサテライト』でやっと報じるのかと思ったら、なんとここでもスルー! テレビ東京といえば大事件が勃発しても緊急ニュースなどを入れずにアニメを通常放送することで有名ですが、今回も『通常運転』を続けていたわけです」(前出・テレビ誌ライター)

 そんなテレビ東京に視聴者が寄せた<さすが安定のテレ東>という言葉は、おそらく誉め言葉だったに違いなさそうだ。