【SACO PROJECT!】アイドルを目指す最終候補者15名のレッスンに密着!

「アイドルを肯定しよう」をテーマに、今秋デビューする新規アイドルグループのオーディション企画「SACO PROJECT!」が大詰めを迎えている。

 同プロジェクトのプロデューサーを務めるのは、元PASSPO☆のメンバーで現在は振付師として活躍する槙田紗子。4月17日に最終候補者15名が発表され、本来なら5月9日に槙田の主催イベント「サコフェスVol.3.5」にてライブパフォーマンスによる最終審査が行われる予定だった。だがコロナ禍の影響で残念ながらサコフェスが中止となり、最終審査は5月30日にオンラインで生配信されることになった。

 槙田P自身、何人合格させるかは決めていないという最終審査。asageiMUSEでは都内で行われたレッスンに密着し、アイドルを目指して奮闘している少女たちのいまをお伝えする。

講師のダンサー(手前)による指導のもと、一つ一つ振り入れが進んでいった。

フォーメーションを確認する姿もいまはまだギコちない。

■最終候補者を集めたレッスンで課題曲を振り入れ

 最終審査で候補生たちに課せられたのは、SACO PROJECT!のために書き下ろされたオリジナル曲をマスターすること。数々のアイドル楽曲を手掛けてきたシンガーソングライターの山崎あおい氏が作詞・作曲したものだ。

 これまでの審査ではチームパフォーマンスを重視する槙田Pの意向により、複数のチームに分けて競い合うスタイルを採用。今回の最終レッスンでも、事前に候補生から送ってもらった歌とダンスの動画をもとに、槙田Pがスキル、キャラクターバランスを見て「チームS」と「チームP」の2チームに分かれるスタイルを採っている。

<チーム編成>
チームS:望月さあや、ひまわり、もか、藍、かんな、まりた、池上愛未、かん
チームP:広瀬みのり、ひより、あすか、本川みのり、秋元ゆうり、はづき、延松舞佳

こちらは全8名のチームS。全7名のチームP(トップ画像)と比べると、フォーメーションの微妙な違いが見て取れる。

 振付は事前に3分の2ほどが候補生に伝えられており、今回のレッスンでは残りの部分とフォーメーションの振り入れを行うことに。レッスンでは槙田Pに加えて現役のダンサー2人が講師役としてサポート。この体制は、大手事務所や大手レーベルといった後ろ盾のないアイドルオーディションとしては異例とも言える充実ぶりだ。そもそも実技審査をほとんど行わないオーディションすら珍しくないなか、SACO PROJECT!では今回のような実地レッスンを重ねるなど、真剣な思いでメンバーを選ぼうとしているのかがひしひしと伝わってくる。

 練習スタジオに勢ぞろいした最終候補生たちには、課題曲の歌割り表が渡された。この場で初めて自分がどこを歌うのか、誰がサビを任されたのかなどが分かり、なかにはショックを受けた者もいたはずだ。しかしこの時点での立ち位置や歌割りはすべて暫定に過ぎず、各候補生の頑張りや習熟度を見て、槙田Pが調整していく。つまりレッスンそのものが真剣勝負の場になっているのである。

歌割り表を手にし、自分の歌唱パートを食い入るように探す。喜びと落胆が場を駆け巡る。

最終レッスン初日ではまだダンスがバラバラ。各候補生は自分の振付を覚えるのに必死だ。

■「アイドルを経験してよかった」と思えるグループを目指す

 いざレッスンが始まると、ダンス経験や芸能経験の有無が如実に現れる場面も。すぐに振付を覚える者もいれば、文字通り手取り足取りでサポートしてもらう者もいるなど、その差は歴然だ。しかし、このレッスンで露わになった習熟度の差は、実は大きな問題ではないのだという。

 レッスンの最後に槙田Pは最終候補生たちにダメ出し。ぐいぐいと前に出る姿勢を求めつつ、彼女が終始強調していたのは「挨拶や返事をしっかりする」という基本的なことだった。このSACO PROJECT!では「アイドルを経験してよかった」と思えるグループづくりを目指しており、そのためには人としてちゃんとしていることが大前提となる。優れたグループはどこでも挨拶がしっかりできているというのがアイドル業界の常識。それをレッスン時から叩き込まれる最終候補生たちは、この時点ですでに素晴らしい環境に身を置いているのではないだろうか。

文字通り「手取り足取り」の振付指導が各所で見受けられた。各候補生はマイク代わりのペットボトルやタオルを手にしている。

最終候補生たちを厳しい視線でチェックする槙田紗子。試されているのはダンスだけではない。

 そして槙田Pはこの日の出来について「期待以下」とバッサリ。その言葉は最終候補生たちの胸にもぐさりと刺さったことだろう。ただ槙田Pはレッスン初日の出来よりも、「二日目にどれだけ自分で修正してくるのか」をはるかに重視していた。最初から出来上がっているかどうかではなく、自分でどれだけ積み上げられるのか、どれほどの伸びを見せてくれるのかこそが、アイドルとして大事なポイントだという。

 レッスンの合間に実施したインタビュー取材では、自らの不甲斐なさに思わず涙声になる候補生の姿も。その悔しさは5月30日に行われる最終審査での合否に関わらず、彼女たちの今後の人生にとって大きな糧となることだろう。そんな最終候補生たちの頑張りをぜひ、無料生配信で確認してはいかがだろうか。

槙田Pらによる模範パフォーマンスを真剣なまなざしで見つめる最終候補生たち。

レッスンの最後に槙田Pからのダメ出し。明日までに何をできるのかが問われている。

■最終候補生15名 個別コメント

①望月さあや
レッスンの感想:繊細な振付なので一つ一つ大切に丁寧に練習していかなければならないと思った。
目標とするアイドル像:とにかく有名になりたい。Twitterに公式マークがついたり、使っているコスメが売り切れたりと影響力のある人になりたい。

②ひまわり
レッスンの感想:レッスンまでの2週間、なかなか思うように踊れなかったが、一つ一つの振りや表現を大切にしていきたい。
目標とするアイドル像:人生の目標としてアイドルという職業を突き詰めたい。個人としてはいろんなことに挑戦して一歩一歩積み重ねていきたい。

③もか
レッスンの感想:ここに来るまでは楽しみのほうが大きかったが、しっかり表現まで出来ないといけないなと思った。
目標とするアイドル像:小さな枠に囚われることなく、たくさんのことに挑戦して自分自身の可能性を広げたい。見ている人にパワーを与えられるようなアイドルになりたい。

望月さあや、ひまわり、もか

④広瀬みのり
レッスンの感想:難易度が高かったのでもっと研究していきたい。歌割りでは自分のパートで自分らしいカラーを出しつつ、ちゃんと届けられるようなパフォーマンスをしたい。
目標とするアイドル像:アイドルとしてキラキラが誰よりも似合うような存在になりたい。歌うことが大好きなので、歌い続けていきたい。

⑤ひより
今日の感想:レッスンの難易度は100点中の100点で、でも自分自身の出来は25点だった。
目標とするアイドル像:誰にとっても唯一無二であって、人として尊敬されるアイドルになりたい。そして沢山の人を幸せにできる存在でありたい。

⑥藍
レッスンの感想:曲と振付がとても素敵で、それを自分が表現することがめちゃめちゃ難しい。さらに新しい振りも入ってきて不安もあるが全力で頑張りたい。
目標とするアイドル像:自分の人生に自信を持てるように意味のある人生にすることで、私を見た方が同じように全力で人生を生き抜こうと思えるような人になりたい。

広瀬みのり、ひより、藍

⑦かんな
レッスンの感想:オンラインレッスンでは100点中30点しか出せなかったが、「奇跡の14歳」と言っていただけているのでその期待に応えられるように頑張りたい。
目標とするアイドル像:自分の意見をしっかり言える人、自分の好きな事を全力で楽しめる人、努力し続けられる人になりたい。

⑧あすか
レッスンの感想:せっかく山崎あおいさんが作ってくださったオリジナル曲を自分たちがなかなか表現できていないことを痛感し、すごく悔しかった。
目標とするアイドル像:死ぬときに悔いなく楽しかったと思える人生を送るために、憧れていたアイドルになって、たくさんの人に元気を与えたり、自分の好きなことやアイデアを発信したり、物や作品を残したい。

⑨本川みのり
レッスンの感想:難易度は星5つだったら5点満点。速いところとかがめっちゃ難しくて、めっちゃ悔しかったので頑張りたい。
目標とするアイドル像:本川みのりというアイドルになりたい。何かを表現することが大好きなので、表現力を磨いて言葉に表せない魅力を持っている人になりたい。

かんな、あすか、本川みのり

⑩まりた
レッスンの感想:女性らしさや仕草を意識した振りが多く、表現するのがすごく難しいと感じた。歌詞に合った動きもどんどん取り入れていきたい。
目標とするアイドル像:自分の中で新しいことや成長を日々生み出していって“ファーストペンギン”になりたい。常に人生のハイライトを刻み続けて、「あぁ生きててよかった」って思えるようになりたい。

⑪池上愛未
レッスンの感想:一つ一つの振りにちゃんと意味があって、それを自分のものにして踊ることが本当に大変。他のメンバーの話を聞いて、どんどんテンションが上がってきた。
目標とするアイドル像:沢山の人を幸せにするアイドルになって、挑戦できることにどんどん挑戦し、マルチに活動すること。

⑫秋元ゆうり
レッスンの感想:振り付けの難しさは120点で、私自身の点数は1点。全然できなかったというか、できなかったというレベルにも達していなかった。
目標とするアイドル像:まず自分のスキルをあげて、認めてもらえるようになりたい。そして夢は、サコプロのアイドルとして何年後かに武道館に立ってライブをすること。

まりた、池上愛未、秋元ゆうり

⑬はづき
レッスンの感想:難易度は100点中の100点。山崎あおいさんが作ってくださった曲をなかなか自分たちが表現できなかったので、明日までにみんなで整理して頑張りたい。
目標とするアイドル像:いろんな方に愛されるアイドル。アイドルは歌、ダンス、演技、トークすべてのお仕事を経験させていただける職業なので、どんな時も対応できるように力をつけていきたい。

⑭かん
レッスンの感想:振付が難しくて自分のものにできてないところもまだ全然ある。自分のものにできてこそ、その奥に楽しさはあると思うので、楽しく踊れたらいいなと思う。
目標とするアイドル像:死ぬ時にやり残した事が無いと思える人生にしたい。

⑮延松舞佳
レッスンの感想:自分が思っていた以上に表現が出来なくて、紗子さんが表現しているダンスを見てこんなにすごいんだなって思って、もっと近づけるように頑張りたい。
目標とするアイドル像:唯一無二のアイドルになりたい。具体的な目標はこれから決めたい。

はづき、かん、延松舞佳

【SACO PROJECT! 最終審査概要】

日時:5月30日13時スタート
視聴方法:ライブ配信アプリ「ミクチャ」にて無料生配信。
※事前に「ミクチャ」アプリのインストールが必要。
審査員:槙田紗子(プロデューサー / 振付師)、林 愛夏(女優)、枝 優花(映画監督・写真家)、深町レミ(写真家)、遠藤 舞(ボイストレーナー)、木村文香(スタイリスト)
合格後:11月をめどにデビューを予定

プロデューサー:槙田紗子 1993年11月10日生まれ、神奈川県出身 2009年、PASSPO☆(当時ぱすぽ☆)にオリジナルメンバーとして加入。2014年からは振付や演出も担当し、2015年末にグループを卒業。翌2016年から振付師として様々なグループを手掛けるほか、ドラマや舞台の振り付けも担当。2018年からはアイドルフェス「サコフェス」もプロデュースしている。