救急救命ドラマ対決に思わぬ伏兵が現れたようだ。
この7月期ドラマでは波瑠主演の「ナイト・ドクター」(フジテレビ系)と、鈴木亮平主演の「TOKYO MER~走る緊急救命室~」(TBS系)が真っ向勝負。ここまでの平均視聴率はナイト・ドクターが11.7%、TOKYO MERが14.2%で、2.5ポイントの差がついている。
ところが東京五輪の開催期間中に、この差がぐっと縮まる可能性が取りざたされているというのだ。
「6月21日にスタートした『ナイト・ドクター』は五輪期間中、2週連続で放送を休止。おそらく当初から五輪の中継日程が決まっていて、あえて放送開始を前倒ししていたのでしょう。それに対して『TOKYO MER』は7月25日に第4話を放送するのは決定済み。8月1日も日本テレビには五輪競技の放送予定が入っていないため、おそらくそのまま第5話を放送するはずです」(テレビ誌ライター)
そうなってくると気になるのは、「TOKYO MER」の裏番組でどんな競技が放送されるかだ。昨今は録画して観る人が多いことからタイムシフト視聴率も重視されているが、放送翌日に発表される視聴率は今でもリアルタイム視聴率となっている。
「7月25日に放送される第4話の裏では、NHKが女子バレーボールの日本対ケニア戦を、テレビ朝日が男子サッカーの日本対メキシコ戦を、そしてテレビ東京では男子競泳の200メートル自由形や100メートル背泳ぎを放送します。これら3競技はいずれも人気の種目ばかりで、視聴者が分散するのは確実。なかには五輪競技同士でザッピングする視聴者も多いはずで、『TOKYO MER』は相当な数字を持っていかれる恐れがあります」(前出・テレビ誌ライター)
そして8月1日の競技日程を見ると、「TOKYO MER」第5話の裏には陸上競技の男子100メートル決勝や卓球の男女団体1回戦、バドミントンの女子シングルス決勝など、これまた人気の種目が目白押しなのである。
「2016年のリオ五輪では、人気競技に視聴者を奪われてしまうドラマが続出していました。今回、『TOKYO MER』がリードを保つためには、第4話と第5話それぞれで8%程度の数字が必要。さすがに平均14%台のドラマがいきなり8%に落ち込むことは考えづらいものの、ドラマを支える若い視聴者にはスポーツ好きも多いので、万が一も十分に有り得そうです」(前出・テレビ誌ライター)
果たして今回の五輪休みは「ナイト・ドクター」にとって吉と出るのか。両ドラマの関係者は五輪期間中も心が落ち着かないことだろう。