女子ソフトボール、「玉突き事故」で負けた米国が7年後のリベンジを宣言!

 アメリカ代表にとってそのプレーは、まさに悪夢だったに違いないだろう。

 7月27日に開催された東京五輪の女子ソフトボール決勝は、13年前と同じく日本とアメリカの対戦に。少ないチャンスで挙げた2点を守り切った日本が2対0で勝利し、13年越しの五輪連覇を達成した。

 アメリカでは多くのメディアが「チームUSAが日本に敗退」と報道。なかでも大きく取り上げられたのはやはり、6回裏に喫したダブルプレーだった。

 1アウト一塁二塁でアメリカのチデスターが放った鋭いライナーはサード山本の腕に当たり、斜め後方にバウンド。ショート渥美がダイレクト捕球でフライアウトとし、すかさず二塁に送球。飛び出していた二塁走者を刺し、ダブルプレーとなった。

「アメリカ代表のオスターマン投手は試合後『こんなの見たことない』(I’d never seen that happen.)と発言。アボット投手は『同点か、もしかしたらリードできたかもしれない場面だった』と悔しがっていました。アメリカの報道ではボールが『carroms off』(玉突き)したと表現。両チームにとって数十年間(for decades)忘れられることのないダブルプレーだと評していたのです」(スポーツライター)

オスターマン投手は「望んでいた結果ではなかった」としつつ、チームUSAで闘った日々に感謝の意を示していた。Cat Osterman公式インスタグラム(@catosterman)より。

 そのアメリカでは早くも、7年後の2028年に地元で開催されるロサンゼルス五輪に向けて、リベンジを誓う声が続出しているという。

「次回2024年のパリ五輪では実施競技から外れたソフトボールですが、ロサンゼルス五輪では復活への期待が高まっています。しかも今回のソフトボールではアメリカ代表が予選リーグを5戦全勝で勝ち上がりながら、決勝では日本にシャットアウトされるという屈辱の結果に。本場アメリカとしては地元で雪辱を果たすしかないとの論調が沸騰しており、決勝戦のドラマチックな展開も追い風となっており、五輪競技復帰への機運が盛り上がっています」(前出・スポーツライター)

 7年後のリベンジを誓う報道が続出しているアメリカ。「奇跡のダブルプレー」がソフトボールの五輪復帰を後押しする原動力となっているようだ。