スケートボードの女子ストリートで中二の西矢椛選手が金メダル、高一の中山楓奈選手が銅メダルを獲得。快挙から一夜明けた7月27日の会見では、夏休みの宿題に関する質問が大きな話題を呼んでいた。
西矢選手は「夏休みの宿題が出ているか分からないです」と素直に回答。中山選手は「宿題はみんなと同じ量が出ていて」と語り、学校の先生からは無理しなくていいと言われていると明かしつつ、「宿題はするものだから、ちゃんとやります」と答えていた。
「一部のネット民からは《メダリストに宿題とか聞くか?》《子ども扱いするのは失礼》といった批判もあがっていました。それに対して小中高生の子供を持つ親からは、この質疑応答には金メダル級の価値があったと評価する声が出ているのです」(子育て中の女性誌ライター)
同じ会見では「スケートボードに年齢はあまり関係ないと思う」と答え、自身が高校生かどうかは競技の本質とは関係ないことを強調していた中山選手。それでも学生メダリストたちに宿題について質問したことには意味があったというのだ。
「五輪のような巨大スポーツイベントに大人たちが熱狂すると、子供たちのほうも部活動に頑張れば宿題をしなくてもいいという言い訳をしてしまいがち。それゆえ中山選手の発言は、メダリスト級の実力があっても学校の宿題はきちんとこなすべきという良き規範となったのです。メダリストと言えども友人たちと同じ一人の学生であり、“みんなと同じ量”の宿題をこなすことは自分が学生であることの自覚の表れ。今回の発言からは中山選手自身が、自分が通う高校を大切に思っていることが伝わってきました」(前出・子育て中の女性誌ライター)
3年後のパリ五輪でもまだ十代という西矢選手と中山選手。若くしてロールモデルの役割も課せられることになったが、さっそくその務めを果たしていたようだ。