アリーナツアー中の日向坂46が10月3日、世界最大級のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL 2021」(TIF2021)に出演。メインステージの「HOT STAGE」(Zepp Divercity)に登場し、ツアー中の疲れを一切感じさせない元気いっぱいのパフォーマンスで観客を熱狂させた。
襷のようなデザインをアクセントとした空色と白色のロングワンピースを纏った日向坂46。清楚な雰囲気を漂わせながら足元には白いスニーカーを履き、パワフルなパフォーマンスを予感させた。ステージ上には休養中の小坂菜緒を除く全21人が登場。他の坂道系グループとは異なるメンバー全員でのパフォーマンスは日向坂46ならではの光景だろう。
最初に披露したのは、けやき坂46時代からの人気曲「NO WAR in the future」。この曲で観客の熱が一気に上昇すると、加藤史帆が「皆さん最高! TIFしか勝たん!」と観客をあおり、自身のセンター曲「君しか勝たん」を披露だ。そのまま加藤センターで「キュン」、次いで河田陽菜センターで「キツネ」を歌唱し、MCではキャプテンの佐々木久美が10月20日のツアー最終公演がオンライン配信されることを告知した。
そして最後は2期生の金村美玖がセンターを務める最新曲の「ってか」を披露。一気に全5曲を突っ走った安定のキュンキュンパフォーマンスで、観客の盛り上がりはとどまるところを知らなかったようだ。
なかでも特に印象に残ったのは10月27日にリリースされる6thシングル曲の「ってか」。日向坂46らしい和やかなMCの時間が終わり、曲が流れた瞬間にメンバーたちの表情がガラッと変化。そこまで笑顔いっぱいでパフォーマンスしていた日向坂46が初めてクールな表情を見せ、センターの金村を筆頭に激しく芯のあるダンスで観客を釘付けにしてみせた。日向坂46といえばハッピーオーラや笑顔といったイメージが強いなか、この曲でイメージを一転させることで無限の可能性を感じさせたのではないだろうか。
パフォーマンスが終わると再び、太陽のように弾ける笑顔に戻ったメンバーたち。礼儀正しくお礼をし、名残惜しそうにステージを後にした姿には表現の振り幅とプロ意識があふれ出ていた。おひさま(日向坂46のファンの総称)はもちろん、彼女たちのパフォーマンスを初めて目にした人たちも一気に魅了された時間だったに違いない。
(森田聖子)