2年ぶりに有観客で開催された世界最大級のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL 2021」(TIF2021)。最終日の10月3日にメインステージの「HOT STAGE」でトリを飾ったのは、国民的アイドルグループの乃木坂46だった。
彼女たちのパフォーマンスの始まりを告げる「overture」が流れ、大きな期待と緊張に満ちた観客たち。そこに現れたのは、赤とベージュを基調とした華麗な衣装を纏ったメンバーたちだった。
今回の出場メンバーは、秋元真夏、岩本蓮加、梅澤美波、遠藤さくら、賀喜遥香、掛橋沙耶香、久保史緒里、齋藤飛鳥、坂口珠美、佐藤楓、新内眞衣、鈴木絢音、清宮レイ、高山一実、田村真佑、筒井あやめ、早川聖蘭、樋口日奈の計18名。昨年のTIFオンライン2020では4期生ユニットで出演しており、今回は久しぶりに各期生が集合。キャプテンの秋元は「このステージに立てることをとても楽しみにしていました」との想いを口にしていた。
まずは大ヒット曲の「インフルエンサー」で始まり、「シンクロニシティ」「制服のマネキン」「ごめんねFingers crossed」「ありがちな恋愛」「ガールズルール」、そしてラストには4期生の賀喜遥香がセンターを務める最新シングル「君に叱られた」の7曲を披露した。
懐かしい曲から最新曲まで乃木坂46の魅力がたっぷり詰まったセットリストに、観客は釘付け。なかでもエモーショナルな曲調が印象的な「シンクロニシティ」には、心打たれた観客も多かったようだ。同曲のセンターは卒業生の白石麻衣が務めていたが、今回はそのポジションを3期生の梅澤美波が担当。堂々と華麗に舞う彼女のパフォーマンスは圧巻で、曲の最後に客席を振り向いた姿には白石を彷彿させる神秘的な美しさがあった。
MCや曲の合間では、2代目キャプテンを務める秋元真夏が合図や掛け声を送り、それに覇気のある返事で応じるメンバーたちの様子が印象的。グループの団結力を垣間見ることができた。
乃木坂46らしい儚さと美しさをたたえた世界観に誘われた観客たちは終始、彼女たちの虜となることに。先輩たちが興した10年にわたる歴史を継承しつつ、新たな魅力を放つメンバーたちのパフォーマンスは、今後のさらなる飛躍を予感させたのではないだろうか。
(森田聖子)