その涙に審査員も視聴者ももらい泣きだ。12月19日放送の「M-1グランプリ2021」にてお笑いコンビの錦鯉が優勝を果たし、史上最高齢での受賞が話題となった。
50歳の長谷川雅紀と43歳の渡辺隆による「おじさんコンビ」が優勝を飾ったことが異例なら、吉本所属芸人以外では2007年のサンドウィッチマン以来であることも注目の的に。これにより、彼らが所属する芸能事務所のソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)もまた、大きな注目を浴びることとなった。
音楽好きにとってSMAは奥田民生やPUFFY、西野カナや気志團といった大物アーティストが多数所属する一流事務所として名高い存在。芸能面でも倉科カナや土屋太鳳、二階堂ふみといった人気女優らが在籍しており、次期朝ドラの「ちむどんどん」でヒロインに内定した黒島結菜も同社所属だ。
「その一方で2004年に発足したお笑い部門は“誰でも入れる”“お笑い界の墓場”などと散々な評判でした。ところが2012年にバイきんぐが『キング・オブ・コント』で優勝したのを皮切りに、2016年にはハリウッドザコシショウが『R-1ぐらんぷり』で、そして今回、ついに錦鯉が総本山の『M-1グランプリ』に優勝したことで賞レース三冠を達成。実に吉本以外で初となる“三冠事務所”の称号を獲得するに至ったのです」(エンタメ誌ライター)
そんなSMAにはいま、これまで吉本しか達成できていない「四冠」に期待する声も高まっているというのだ。
残る一つの賞レースは「女芸人No.1決定戦 THE W」。こちらは過去5回開催のなか、第2回ではASH&Dの阿佐ヶ谷姉妹が、第4回は人力舎の吉住が優勝しており、非吉本芸人の勝率は4割にも上るのである。
「そこで期待されているのが、自衛隊芸人として人気を博している『やす子』です。まだ芸歴3年目ながら『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)などのバラエティ番組に多数出演しており、知名度は急上昇。素人さながらにテンパってしまいがちな一方で、時おり妙にキレのある返しを見せることもあり、爆笑を生み出すこともしばしばです。人柄の良さで業界でも好かれており、彼女が優勝すれば錦鯉のように周りから祝福されることは間違いありません」(前出・エンタメ誌ライター)
ソニー芸人は五輪イヤーに優勝できると言われており、次の「THE W」は北京五輪の年に開催される。果たして初の冬季五輪イヤー優勝はあるのか。やす子の活躍に注目したいところだ。