雉真るいの新しい生活が希望に満ちるなか、視聴者にはもやもやした気分が残っているようだ。
12月27日に41回が放送されたNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」では、岡山から大阪に出てきたるい(深津絵里)が、クリーニング店での仕事を楽しんでいる姿が映し出された。
冒頭では洗濯物を干するいに合わせて「るいはクリーニングの仕事が好きでした」とのナレーションが。続けて、「シャツの汚れが落ちるたびに自分の背負って来たもの、過去のしがらみや悲しみが消えてなくなっていくような気がしました」と語り、米軍将校と共にアメリカに渡った母親との別れを克服できている様子が伝わってきた。
さらに「そしてまっさらな自分の人生を歩き始められる。そう信じることができました」とナレーションは続き、クリーニング店での仕事ぶりを紹介。前回からの「るい編」で、物語が新たなステージに移行したことを印象付けていたのである。
「るいは身なりの良い客の片桐春彦(風間俊介)が気になっている様子。春彦が弁護士の卵であることも知り、次回以降の展開に興味が募ります。一方で、未だ正体不明の“宇宙人”(オダギリジョー)も気になる存在。洗濯物のポケットから金管楽器のマウスピースが出てきたことで、彼がバンドマンである可能性も示されました」(テレビ誌ライター)
そんなるいの大阪生活が描かれる一方で、前回の放送で示された「1年半の空白」については、なんら触れられることがなかったというのである。
「12月24日放送の40回にて、るいはクリーニング店に履歴書を提出。そこには彼女が県立高校を高二の10月に中退した経歴が書かれていました。一方で彼女は高二の6月にそろばん検定の一級を取得しており、その腕前はクリーニング料金の計算で示されることに。外国小説に熱中する姿は、読書感想文大会で金賞を受賞した経歴に符合します。そんな優秀な生徒がなぜ高校を中退したのか。中退後の1年半は何をして過ごしていたのか。これらの伏線がいつ回収されるのかが大いに気になるところです」(前出・テレビ誌ライター)
先週までの「安子編」では、回収されていない伏線がいくつも残っている「カムカムエヴリバディ」。視聴者としては、るいが高校を中退した理由を早く知りたいところだろう。