まさかこのキャラが京都にいたなんて! 本作のファンが驚きと共に喝采を送っていたようだ。
1月27日放送のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第61話では、るい(深津絵里)と錠一郎(オダギリジョー)の夫婦が京都で回転焼きの店「大月」を開店。しかし味とよそ者に厳しい京都の地で、商売に難儀する様子が描かれた。
自分で描いたチラシを配って歩く錠一郎は、荒物屋「あかにし」の店頭に置かれていたテレビに引き込まれることに。時代劇俳優・桃山剣之介が倒れたとのニュースに釘付けになる錠一郎に、同店を営む吉右衛門は「買う気あらへんの…」と嫌味を言うのであった。
「この場面に、ドラマ序盤の『安子編』から見続けている視聴者からは《吉右衛門ちゃんだ!》との声が続出することに。るいの母親・安子(上白石萌音)の実家である御菓子司『たちばな』は岡山の朝丘町商店街にあり、同じ町内の荒物屋『あかにし』の息子が吉右衛門だったのです。大人になった吉右衛門を演じている堀部圭亮は安子編にて、吉右衛門の父親・吉兵衛役で出演。その吉兵衛は今回、《亡くなった先代》の遺影として登場していました」(テレビ誌ライター)
同じ人物が約30年の時を経て再び登場した今回、作中の台詞には時の流れを一気に引き戻す演出も施されていた。錠一郎とのチャンバラで腰を痛めた吉右衛門は、商店街から出ていってもらうと激昂。すると吉右衛門の母親が現れ、「吉右衛門、そないにキツい言うたらあきまへんで」とたしなめていた。
それはかつて、安子が吉右衛門の父親から叱られた際に、吉右衛門が「そねぇキツう言うたらいけんで」と反論した場面を彷彿させたのである。そんな吉右衛門の登場に、別の期待を抱いた視聴者もいたようだ。
「時と場所を経て吉右衛門が再び本作に戻ってきたことにより、安子も同じように再登場するとの期待が高まっているようです。すなわち吉右衛門の登場により、安子登場の“フラグ”が立ったということですね。大正14年(1925年)生まれの安子は、るい編の舞台である昭和39年時点で39歳。24歳の上白石萌音が演じてもさほどの無理はないでしょう」(前出・テレビ誌ライター)
錠一郎と吉右衛門が見ていたテレビ番組には、時代劇俳優・桃山剣之介の息子である桃山団五郎が登場。どうやら今後の「カムカムエヴリバディ」では、親子の絆が重要なテーマになってくるのかもしれない。