【鎌倉殿の13人】政子「私、何をするか分かりませんからね」で八重の将来が決まった?

 八重の源頼朝に対する想いは果たしてどうなるのか? これが意外な方向に進む可能性も取りざたされているという。

 1月30日放送のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」第4回では、源頼朝(大泉洋)にとって二人目の妻である北条政子(小池栄子)が、川の対岸に住む前妻の八重(新垣結衣)に対する想いを口にする場面があった。

 父親の伊東祐親によって頼朝と別れさせられ、身分の低い江間次郎に再嫁させられた八重は、川向こうの北条家を見渡せる場所に住んでいた。頼朝がいよいよ平家打倒の兵を挙げようとしていることを知った八重はその日も、北条家を見ては頼朝の身を案ずるのであった。

 そんな八重の姿に気づいた政子は、弟の北条義時(小栗旬)に「ず~っといるのねえ」と話しかけることに。そこは江間の土地だからと義時が返すと、政子は微笑みを浮かべながら「もし佐殿(頼朝)とあの女がどうにかなるようなことがあったら、私、何をするか分かりませんからね」と言い放ったのだった。

 その言葉に「そう言われても」と困惑する義時に対し、政子はあらためて「分かりませんからね!」と念押し。女同士の頼朝を想う想いが真正面からぶつかったこの場面に、本作における八重の将来が暗示されているというのである。

「当時の史料が少ないこともあり八重のその後について正確なところは分かりません。そのため諸説あるなかから『鎌倉殿の13人』がどの説を採用するのかは大いに気になるところ。そもそも八重が頼朝のために矢文を放ったエピソードからして創作ですから、今後も何らかの形で頼朝と関わっていく可能性が高いのではないでしょうか」(テレビ誌ライター)

八重は討伐相手が屋敷にいることを頼朝に伝えるため矢文を放った。©NHK

 八重については自ら命を絶ったという説のほか、頼朝側についた武将に嫁いだとの説もある。それに加えてなんと、北条家の嫁になったとの説もあるというのだ。しかもその相手は、政子から「私、何をするか分かりませんからね」との言葉を聞かされた義時だったというのである。

「この説によると八重は、夫の江間次郎が戦死したのち頼朝の御所で働くようになり、江間氏の所領を引き継いだ義時と再婚したのだとか。義時の長男である泰時の母親は出自不明の側室・阿波局とされていますが、その阿波局こそが八重ではないかということです。ここで注目すべきは、この説を提唱しているのが本作の時代考証を担当する坂井孝一氏であること。坂井氏が昨年9月に著した『鎌倉殿と執権北条氏 義時はいかに朝廷を乗り越えたか』(NHK出版)という書籍にて提示されている説なのです」(前出・ライター)

 脚本を担当する三谷幸喜氏も信頼する坂井氏の説となれば、作中で採用される可能性も高そうだ。そして政子から「私、何をするか分かりませんからね」との言葉を聞かされた義時が、八重の身を案じて自らの側室にしたという流れも成り立つ。果たして八重は義時の妻となるのか。また一つ見どころが増えたのかもしれない。