その理由に、自分も一緒だと涙した視聴者もいたのではないだろうか。
2月8日深夜放送の「作画プレゼン! 刺さルール」(テレビ朝日系)では、お笑い芸人のヒコロヒーとやす子が自作のイラストでプレゼン対決。ヒコロヒーは最初のプレゼンで「お金がなくても人生を楽しくするルール」を紹介した。その内容がなんとも涙ぐましいものだったという。
交通費にも事欠いていたころ、ヒコロヒーは仕事先の東京・新橋から自宅のある阿佐ヶ谷まで歩いて帰ったこともあるという。その距離は実に13キロほどにも及び、審査員の爆笑問題・太田光は所属事務所が阿佐ヶ谷にあることから「けっこうあるよぉ!」とガチで驚いていた。
そんな辛い徒歩帰宅も、考え方次第で楽しくできるというヒコロヒー。その時は「お台場の湾岸スタジオから阿佐ヶ谷よりマシか」と考え、約21キロの道のりに比べれば5分の3程度で済むとポジティブに捉えるようにしていたという。
「ここで若手芸人を悩ませる食事問題に切り込んだヒコロヒー。お金がない時はなんでも食べ物に見えてしまうくらい腹が減ると吐露しつつ、その対応策として『余裕があるうちに魔法の粉を買え』との技を伝授です。審査員の太田は『ヤバいよこれ!』と、お腹が減らなくなる“魔法の粉”と勘違いしていたようですが、さにあらず。ヒコロヒーは怪しいものではないと前置きしつつ、その粉が小麦粉だと明かしていました」(芸能ライター)
ヒコロヒーによると、お金がない時は小麦粉を極限まで水で薄め、薄い生地みたいなものを焼くのだという。それにお好み焼きソースをかけて食べるそうで、「私はこれに何度救われたか」と実感を込めて語っていた。
「ヒコロヒーが語っていた“非常食”は、グルメマンガの『美味しんぼ』に似たようなものが登場しています。それは『葱油餅』(ツォンヨウビン)という中国の家庭料理で、ネギパイとも呼ばれるもの。小麦粉に塩とゴマ油を混ぜて練り、それをネギと一緒に薄焼きにするというものです。ヒコロヒーはおそらく小麦粉を水で溶いただけでしたが、塩を入れて練ることで弾力が出ることは覚えておくと損はないでしょう」(前出・芸能ライター)
水の量などはともかくとして、中国でも食べられているという小麦粉の薄焼き。だが貧乏を救ってくれたこの非常食にも、重大なデメリットがあったというのだ。
「ヒコロヒーはこの味に慣れてしまうと『本当のお好み焼き、ちゃんとしたお好み焼きがめちゃくちゃ嫌いになってしまう』と告白。それは味の問題ではなく、匂いを嗅ぐことで貧乏だった当時のことを思い出してしまうからと説明していました。匂いと記憶は密接に結びついているそうですから、審査員たちも彼女の説明に納得していたようです」(前出・芸能ライター)
どうやらヒコロヒーを食事に誘う機会に恵まれたら、お好み焼きだけは避けておくのが吉のようだ。