乃木坂46の29thシングル「Actually…」が2月23日にYouTubeチャンネル「乃木坂配信中」にて初披露され、センターを5期生の中西アルノが務めることが明かされた。
その中西は2月8日に「乃木坂配信中」にて加入が発表されたばかり。そんな彼女の抜てきを巡ってファンの間では賛否の激論が交わされている。なぜグループの運営はこんなにも早い段階で5期生をセンターに据えたのだろうか。
「2月22日は乃木坂46のCDデビュー日で、しかも今年の2月22日はデビュー10周年の大きな記念日となりました。29thシングルが初披露された2月23日は11年目がスタートする日だったことから、次の10年を見据えた“新しい乃木坂46”を見せるためにあえてフレッシュな新メンバーをセンターに起用したのではと見られているようです」(芸能ライター)
10周年という節目だからこそ、新メンバーを押し出したいという意図は納得できなくもない。一方で10周年だからこそ、これまで乃木坂46を支えてきたエース級のメンバーをセンターにすべきだったとの声が聞こえてくるのもまた当然なところだ。
「仮に齋藤飛鳥がセンターだったら文句を言うファンはほとんどいなかったのは確実。そもそも5期生が本格的に活動するようになるまでは、安定した人気と実力を持つメンバーでグループ全体の地盤を固めるべきとの見方があるのも当然でしょう。最近は主要メンバーの卒業が相次いでいたこともあり、ここはいったん落ち着いて持ち直すべきタイミングのはず。それゆえ5期生のセンター抜てきは混乱を招くのみで、乃木坂46全体がもろくなってしまうという異論が多いのも納得です」(アイドル誌ライター)
昨年末には絶大な人気があった生田絵梨花が卒業し、今年に入ってからも1~2期生の卒業が続いている。このように卒業コンサートや卒業セレモニーがコンスタントに続いている現状には“バタバタ感”が否めないものだ。
その一方で今回、あえてエース級のメンバーをセンターに起用しなかったことには具体的な理由が考えられるという。それはこれまでのリリース実績を見れば明らかだというのである。
次々回作は記念すべき30枚目のシングルとなる。ここで乃木坂46のディスコグラフィーを振り返ると、5thシングルの「君の名は希望」は紅白歌合戦の初出場時に歌った曲だった。10thシングルの「何度目の青空か?」は学業のため活動を休止していた生田絵梨花の復帰作となり、15thシングルの「裸足でSummer」はグループ初のミリオンセラーに。20thシングルの「シンクロニシティ」は日本レコード大賞の大賞受賞曲となっていた。
そして25thシングルの「しあわせの保護色」は白石麻衣の卒業曲であり、5作品ごとに節目ともいえる代表的なシングルをリリースしているのである。
「その経緯もあって、30枚目という区切りのいいシングルにはエース級メンバーを起用し、新たな乃木坂46の代表曲となるシングルに仕上げる可能性が高そうです。そうなると5期生のお披露目曲を30枚目にするわけにはいかず、時期尚早ではありつつも、ひとつ前の29thシングルに5期生を起用せざるを得なかったという理屈ですね。もちろん5期生センター曲を31枚目まで待てばよかったとの意見もあるでしょう。それだと半年以上は先となってしまい、またもや主要メンバーの卒業と被る可能性があることから、結局は29thシングルでしかタイミングがなかったのではないでしょうか」(前出・芸能ライター)
この時期に一気に押し寄せた主要メンバーの卒業と5期生の加入、そして10周年の節目と30枚目シングルの節目。乃木坂46のスケジューリングには運営側も四苦八苦しているのかもしれない。