【カムカムエヴリバディ】肝心なシーンがカットされていた?恥ずかしがるひなたが可愛すぎる!

 そのオフショットに、視聴者もつい微笑んだことだろう。

 2月25日放送のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第82話では、家業の回転焼きを一所懸命に練習したヒロインの大月ひなた(川栄李奈)が、実際に回転焼きを作ってみせる場面が描かれていた。

 条映映画村の新米職員であるひなたは、新米時代劇俳優の五十嵐文四郎(本郷奏多)をいつしか応援するように。最初は回転焼きを買いに来た五十嵐から、ろくに店番もできない様子をバカ呼ばわりされるという最悪の出会いだったが、本気で時代劇に取り組む様子にいつのまにか心を打たれた様子だ。

 そんな五十嵐は、ひなたの母親が焼く熱々の回転焼きを心の拠り所にしていた。2月21日放送の第78話では、「真冬の土左衛門になった日、ここの回転焼きを食べた」と告白。それは温かく、甘いあんこの味が広がることで「生き返った気がした」と語っていたのである。

「今回、映画『妖術七変化!隠れ里の決闘』の敵役オーディションに挑むことになった五十嵐。ひなたは大部屋俳優の伴虚無蔵に稽古をつけてほしいと頼む五十嵐と一緒になって頭を下げたり、一人で殺陣の練習をする五十嵐におもちゃの刀を手に相手役を務めようとするなど、少しでも力になりたい一心です。しかし殺陣の練習では『子供の遊びじゃないんだ』という五十嵐におもちゃの刀を簡単に叩き落され、その刀で面を食らう始末でした」(テレビ誌ライター)

 しまいには帰り道に「なんやごじゅうあらしが、落ちてしもうたらええんや」と憎まれ口を叩いていたひなた。それでも五十嵐の気持ちに寄り添いたい彼女は、手にやけどを負いながらも回転焼き作りを練習したのだった。

五十嵐を相手に回転焼き作りに励むひなた。ドラマ「カムカムエヴリバディ」公式インスタグラム(@asadora_bk_nhk)より。

 そしてオーディションの前日。回転焼きを買いに来た五十嵐を目の前にして、練習の成果を披露するひなた。心を込めて焼き上げた回転焼きを「頑張って」と手渡された五十嵐は、「ありがとう、これで頑張れる」と答えていた。そんな感動の場面に実は、NGシーンが隠されていたというのである。

「回転焼き作りではまず生地を流し込み、次にあん差しとあんべらを使ってあんこを載せていきます。ところが今回、あんこを載せる場面が省略され、焼き上げ中の生地をひっくり返すところまで飛んでいました。その理由はどうやら、ひなたを演じる川栄が回転焼き作りに慣れていないため、あんこを必要以上にてんこ盛りにしてしまっていたからのようです」(前出・テレビ誌ライター)

 ドラマの公式インスタグラムでは放送後、「これで、がんばれますね!って、あんこの量が」とのコメントを添えて、2枚の画像を公開。1枚目ではひなたが生地にあんこを載せていく場面が写し出されており、2枚目は両手で口を覆って恥ずかしがる姿となっていた。

 ここで注目すべきは生地に載っているあんこの量だ。一個目からすでに<ちょっと多すぎるのでは?>と思えるほどこんもりとなっており、端っこの生地では高さ10センチ近くも盛られたあんこが威容を見せているのだった。

手前の生地はあんこの缶詰をひっくり返して載せたような有様だった。ドラマ「カムカムエヴリバディ」公式インスタグラム(@asadora_bk_nhk)より。

「2列目に生地がないことから、この写真はおそらく川栄が回転焼きを練習している場面なのでしょう。恥ずかしがる表情はなんとも可愛らしいものの、この下手くそぶりでは《この後でスタッフが美味しく食べました》も無理そうなので、このシーンはハナからNGとしたのかも。本番ではあんこを載せるシーンを撮らなかったのではないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)

 母親のるいを演じる深津絵里が、本業さながらの手際の良さで回転焼きを焼くのとは大違いなところを見せた川栄。そんな不器用さすらも、生真面目なるいとちゃらんぽらんなひなたという母娘の対比を鮮やかに描き出すためにうってつけの要素になっていたのかもしれない。