【ちむどんどん】まさかの編集ミス?和彦の退社で「社員特別融資」の場面が無意味に!

 え、辞めちゃうの!? 視聴者もいきなりの展開に驚いていたことだろう。

 8月19日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第95回では、東洋新聞社に勤めていた青柳和彦(宮沢氷魚)が退職届を出すこととなった。

 前々回、マルチ商法に騙されていた比嘉賢秀(竜星涼)を助けに行った和彦。賢秀の妹でヒロインの暢子(黒島結菜)と幼馴染の砂川智(前田公輝)の3人で賢秀を救助に行くも、その騒動が週刊誌にスクープされてしまい、マルチ商法への関与が疑われることになってしまった。

 本来は事実無根だが、なぜか相手を突き飛ばしたことが「暴力行為」だと問題視され、退職を余儀なくされた和彦。自ら退職届をしたため、暢子との結婚からわずか2カ月余りで無職になったのである。

「この急展開には視聴者もビックリ。いきなりの退職騒動に驚いたのもそうですが、和彦は第93回にて上司の田良島デスク(山中崇)に『社員特別融資』について訊ねていました。ところが退職してしまったことで、その場面がまったくの無意味となってしまったのです」(テレビ誌ライター)

 新妻の暢子は7年間働いていたイタリア料理店の「アッラ・フォンターナ」を辞め、沖縄料理店を開店して独立することに。東京・杉並に貸店舗を見つけ、保証金と前家賃で200万円もの大金を用意していた。

 その200万円はマルチ商法の首謀者たちに奪われてしまったが、その際には和彦が「僕が会社から借りる」と暢子をサポートできたはず。ところが和彦は社員特別融資に関してひと言も触れることはなく、暢子は沖縄に住む姉の良子から旅行資金の200万円をもらいうけていたのである。

「しかも和彦が退職してしまったのですから、いったい何のために『社員特別融資』のくだりを差し込んだのか、まったくもって意味不明。あまりに不自然な展開ゆえ、本来は『社員特別融資』を活用するストーリーがあったのではないかと、視聴者も勘ぐってしまうところでしょう」(前出・テレビ誌ライター)

開業に向け一人でお金の計算をする大変さを和彦にコボしていた暢子。トップ画像ともに©NHK

 そのつもりで第93回を制作したものの、いきなりストーリー展開が変わってしまい、結果的に「社員特別融資」が不要になった。そうでも考えないと、この不自然さを説明することはできないのではないだろうか。

 そうなると「社員特別融資」が第93回に残っていたのは、結果的に“編集ミス”だったことになる。そもそも和彦はいくら借りるつもりだったのか。もしかしたら具体的な融資額にまで踏み込んだ「没映像」が存在しているのかもしれない?