これはもはや「ダメ兄」のフラグなのか？ 朝ドラファンがイヤな予感を抱いてしまったようだ。
4月19日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第7回では、小中学校の運動会に向け、比嘉家の母親・優子（仲間由紀恵）が必死になって働く姿が描かれた。
前日の第6回で父親の賢三（大森南朋）が亡くなり、大黒柱が不在となった比嘉家。4人の子どもを育てる優子は長男の賢秀（浅川大治）にズックを、長女の良子（土屋希乃）に体操着を買ってあげようと、工事現場で食事を作る仕事に就いていた。
しかし日当はわずか50セント。これでは500ドルの借金を返すどころか、1ドル40セントの体操着を買うのさえままならない有様だ。もっと稼ぎたい優子は力仕事をやりたいと親方（肥後克広）に願い出て、男たちと一緒に石材や材木を運んでいたのであった。
「力仕事までやっても日当は1ドルに増えただけ。しかし子供たちのために必死になってお金を稼ごうとする優子に心を打たれたのか、運動会の前日に親方は、自分にも子供が5人いると語りながら優子に3ドルの日当を渡しました。そのおかげで優子は新品のズックと体操着を買うことができたのです」（テレビ誌ライター）
力仕事をしたいと親方に頼み込む優子。演じる肥後と仲間は二人とも沖縄出身だ。トップ画像ともに©NHK
念願のズックと体操服を手に入れた賢秀と良子は大喜び。しかしここでまたもや、比嘉家に不幸が訪れたのである。
自宅で飼っている豚のアベベに新品のズックと体操着を見せつけ、運動会では自分たちをボロ兄弟呼ばわりした悪ガキどもを見返してやると意気込む賢秀。良子から風呂に入るよう急かされると「長男に命令するな！」と憤りながら、家に戻っていた。
豚小屋に放置されたズックと体操着。案の定、アベベのおもちゃとなってしまい、翌朝にはボロボロになった姿で発見されたのであった。
「またもやダメダメっぷりが発動されてしまった兄の賢秀。その姿に朝ドラファンからは《算太の匂いがする》《やっぱ算太コース確定か》などと、前作の『カムカムエヴリバディ』で妹の安子（上白石萌音）にさんざん迷惑をかけていた橘算太（濱田岳）になぞらえる声が続出したのです。この調子では賢秀がそのうち、算太のように大金を持ち逃げするのではと、いまから心配している視聴者も少なくないようですね」（前出・テレビ誌ライター）
悪ガキからボロボロきょうだい呼ばわりされ憤る賢秀と妹たち。©NHK
前作「カムカムエヴリバディ」で算太は、家業である和菓子店の開業資金を持ち逃げしたまま、40年以上にわたって家族から逃げたままだった。その例にならうと賢秀もそのうち、良子やヒロインの暢子（稲垣来泉）、三女の歌子（布施愛織）に迷惑をかけたあげく、姿を消してしまう恐れがありそうだ。
そんなダメな兄の存在は、妹を惹きたてるためのスパイスなのか。だとしても、プライドばかりが高くて身内に迷惑をかけてばかりの賢秀に、視聴者は厳しい目線を送っているのではないだろうか。ここはぜひ賢秀の奮起にも期待したいところだろう。
