本当に画面のどこかに映っているのか、視聴者も思わずガン見したのではないだろうか。
4月22日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第10回では、ヒロインで小学5年生の比嘉暢子(稲垣来泉)が、東京に住む大叔母の元に旅立つシーンが描かれた。そこに驚きの人物が隠れていたかもしれないという。
比嘉家では父親の賢三(大森南朋)が亡くなり、借金を抱えるなか、賢三の叔母から4きょうだいの一人を引き取るとの申し出が。借金の保証人になっている叔父の賢吉(石丸謙二郎)から強く迫られたこともあり、暢子が「東京に行きたい!」と、家族と別れて暮らすことを決心していた。
そして迎えた旅立ちの日。研究旅行から東京に戻る大学教授の青柳和彦(戸次重幸)と、その息子で中三の和彦(田中奏生)と一緒にバスに乗り込んだ暢子。家族との別れを惜しむも、バスを走って追いかけるきょうだいたちの姿に思わず「止めてください!」と叫び、バスから飛び降りて兄や姉、妹と抱き合っては、沖縄に残ることを選んだのだった。
そして終盤、舞台は7年後の昭和46年(1971年)となり、高校3年生となった暢子(黒島結菜)が登場。ついに黒島が現れたと思った視聴者がほとんどのなか、実は前述のバスのシーンにすでに黒島が出演していたかもしれないというのである。
「ドラマの公式サイトでは第10回の放送後に、黒島と番組スタッフがその週の放送について振り返る期間限定のオリジナル動画『黒島ラヂオ week02』を公開。そのなかで、バスのシーンの撮影に黒島も立ち会っていたことが明かされました。実は黒島、前日に放送された運動会のシーンでもロケ場所の廃校を訪れていたのだとか。自分の出演シーンがなくても現場を訪れるというエピソードに視聴者が感心するなか、実は画面に映っていたかもしれない可能性が明かされたのです」(テレビ誌ライター)
バスの話題になった時、制作統括の小林氏は「黒島さんも子役、暢子の芝居を見ておきたいというのがあって、バス乗ったんです」とのエピソードを披露。
しかもハイライトシーンの一つだった、暢子がバス運転手に「止めてください!」と叫ぶところも現場で見ていたというのである。
「ドラマの撮影現場では何度もリハーサルを繰り返すもの。黒島が間近で稲垣の演技を観ていたのはあくまでリハーサルの時だったかもしれません。ただ暢子が『止めてください!』と運転手に駆け寄る場面には5人の乗客が映っており、そのなかで最も手前に座っている女性客の後ろ姿が、なんとなく黒島っぽく見えるのです。もしそうであれば、ひとつの画面に子役と成長後のヒロインが同時に映っているという実に貴重な画面だったと言えるでしょう」(前出・テレビ誌ライター)
後ろ姿だけでも黒島が映っていたのなら、それも一種の「カメオ出演」と言えるのかもしれない。視聴者としてもぜひ期待したい新旧ヒロインの共演。だがどうやら、この場面に映っていた女性は黒島ではなさそうだ。
今回の黒島ラヂオでは木村助監督が、撮影の途中で黒島が「ウトウトしてましたよね」と暴露。黒島も「アハハ! バレたー」とあっけらかんと認め、「やっぱねバスってね、眠いのねえ(笑)」と笑っていたのである。
「撮影中にはセッティングが長時間にわたるため、そこで寝ていたと認めた黒島。ただ彼女は『芝居中は寝てないです! 芝居中はモニターをグッ!って見て』とも明かしていました。彼女がバス車内にいたなら本番中にモニターを見ることはできませんから、おそらくリハーサルの時は車内で見学していたものの、本番ではバスを降りて、モニターで映像をチェックしていたのでしょう」(前出・テレビ誌ライター)
さすがに新旧ヒロインの共演はなかったようだが、自分が出演しない子役のシーンでも現場で見学していたことが分かっただけでも、黒島の本作に懸ける想いの強さが分かるというもの。4月25日からの第3週ではいよいよ黒島自身がヒロインとして出演するとあって、あらためてその活躍に注目したいものだ。