【ちむどんどん】歌子の発熱は原因不明…唯一の治療法は「カムカムエヴリバディ」に学ぶべき?

 原因が分からないからこそ、対処の方法があるのかもしれない。

 6月16日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第49回では、比嘉家の三女・歌子(上白石萌歌)が東京の大学病院で受けた検査の結果が明かされた。

 幼いころから身体が弱く、すぐに熱を出しては学校や職場を休んでいた歌子。勇気を振り絞って挑戦した新人歌手の発掘オーディションでも、大事な最終審査の途中に発熱で倒れてしまい、失格となっていた。

 そして今回、沖縄から上京した歌子は病院で検査を受けるも、母親の優子(仲間由紀恵)にはもし病気が見つかっても高い薬を使わないでほしいと懇願。さらには東京では入院したくないと主張し、沖縄に帰りたいと懇願したのだった。

「前回、銀座のイタリア料理店で働く姉の暢子(黒島結菜)に対して『仕事も恋愛も結婚も、何にもできないまま死んでいくと思う』と魂の叫びを訴えていた歌子。小さいころからほのかな恋心を抱いていた幼馴染の砂川智(前田公輝)は暢子を追うように上京して食品卸の会社で働いており、暢子と親し気に話している姿を見るだけでも歌子の心は締め付けられていました。これでは病気があろうとなかろうと、歌子の心が削られていくのも無理はありません」(テレビ誌ライター)

歌子に対して兄のように優しく接する智だが、その振る舞いが逆に歌子を傷つけていた。トップ画像ともに©NHK

 そして一週間が経ち、医者から伝えられた診断結果は膠原病でも結核でもなく、熱の出る原因は今の医学では分からないという、なんとも絶望的なものだった。

 その診断結果に視聴者からは<せめて病名があったほうがまだよかった>といった声が続出。なかには前作の「カムカムエヴリバディ」にて大月錠一郎(オダギリジョー)が患った“トランペットが吹けなくなる謎の病気”になぞらえる向きも少なくなかったようだ。

「錠一郎はトランペットが吹けなくなった自分に絶望し、交際中だった二代目ヒロイン・るい(深津絵里)の愛情すら拒否。海に入って自ら命を絶とうとするところまで追い詰められました。そこに駆け付けたるいは自分も海に入って錠一郎を抱きしめ、『怖がらんでいい、私が守る』と宣言。絶望の淵にいた錠一郎の心を救っていたのです」(前出・テレビ誌ライター)

「カムカムエヴリバディ」にて様々な障害を乗り越えながら結ばれたるいと錠一郎。歌子も同じようになれるのか? ©NHK

 果たして歌子には、るいのように絶望の淵から救ってくれる人物が現れるのだろうか? 母親の優子も姉の暢子も歌子のことを目いっぱい愛しているはずだが、家族の愛情ですら歌子の心と身体を救うことはできないようだが…。

「そんな境遇を巡って視聴者のあいだからは、智に対して《お前が「カムカムエヴリバディ」のるいになるべき!》との声があがっているのです。そもそも智は将来の起業を目指し、食品卸のノウハウを学ぶために上京したはず。もう5年近くも働いたのですから、仕事熱心な彼なら独立のめどもついていそうなものです。それゆえここで暢子への思いを断ち切り、自分を慕ってくれる歌子の気持ちを受け入れたうえで、地元の沖縄で自分の会社を立ち上げるべきではないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)

 果たして智は「カムカム」でのるいと同様に、歌子の救世主となれるのか。前回の放送で歌子は、小三の運動会で智からもらった手作りのメダルを手にしていた。わざわざ沖縄から持ってきたそのメダルは、歌子にとってのお守りになっていたはずだ。それなら今後、智自身が歌子の守り神となることが、全員が幸せになれる最良の方法なのかもしれない。