【ちむどんどん】暢子は日曜日が休み?視聴者も首をひねる「フォンターナの定休日」はいつなのか問題!

 こちらの設定もやはり、首尾一貫していなかったようだ。

 7月27日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第77回では、ヒロインの比嘉暢子(黒島結菜)が下宿先の沖縄料理店「あまゆ」にて、料理作りに精を出す姿が描かれた。

 新聞記者の青柳和彦(宮沢氷魚)と結婚の約束をするも、母親の重子(鈴木保奈美)から「結婚は、許しません」と完全に拒絶されてしまった暢子。しかし持ち前のガッツで絶対に諦めないと誓った彼女は、得意の料理で重子をもてなし、翻意してもらおうと考えたのだった。

 青柳家を訪れた翌日からは、出勤前に毎朝お弁当を作り、自ら青柳家に配達。そして翌日曜日には横浜・鶴見の「あまゆ」に重子を招待し、ラフテーやてびち、クーブイリチー(昆布と豚バラの炒め物)といった数々の沖縄料理で、重子の舌を攻略するという作戦だ。

青柳家に毎朝、お弁当を届ける暢子。相手の迷惑などお構いなしだ。トップ画像ともに©NHK

 ところが視聴者からはそんな暢子に対して、一つの疑問が寄せられていたという。それは勤務するイタリア料理店の「フォンターナ」がいつ、定休日なのかということだ。

「作中で暢子は毎週日曜日に店を休んでいました。昭和53年8月13日(日)には沖縄角力大会が開催され、暢子は朝から弁当作りに精を出していたもの。翌週の20日(日)はお盆休みで帰省していた沖縄から戻っていました。そして27日(日)には和彦と一緒に青柳家を訪れ、9月3日(日)に重子をあまゆに呼んでいたことになります」(テレビ誌ライター)

 そうなると、フォンターナの厨房スタッフは決して人数の余裕があるわけではなく、必然的に日曜日が定休日ということになりそうだ。視聴者からは<書き入れ時の日曜日が休みなの!?>と驚きの声もあがっているが、実際のところ東京・銀座のレストランでは日曜定休の店は決して珍しくない。

 というのも銀座の高級レストランでは社用族の需要が高く、接待が行われない日曜日を休みにするケースが多いからだ。もっとも銀座の店がすべて日曜日に休んでいるわけではなく、北側の京橋寄りか、それとも南側の新橋寄りなのかでも事情は異なってくる。

 するとフォンターナは日曜定休ということで決まりなのか。実はこれまでの放送を振り返ると、それを覆す描写が節々に見られたのである。

「最も明確だったのは、暢子が砂川智(前田公輝)とランチデートした第57回でしょう。前の回では智に休みを訊かれ、暢子は『次の日曜日』と回答。その日曜日に智と食事をしたのは当のフォンターナだったのです。すると定休日は日曜日以外で、暢子はたまたま日曜日にお休みをもらえていたことになります」(前出・テレビ誌ライター)

智とランチデートは明確に日曜日だった。©NHK

 それもまた、なんとも無理のある話だが。その推測すらも覆す描写があったのだから驚きだ。

 それは、一度は退職を決意した二ツ橋シェフ(髙嶋政伸)が、暢子を仕入れ先の港に誘った第49回でのこと。この時、二ツ橋は「来週のお休み、予定入っていますか?」と訊ねており、その口で「来週の水曜、よろしくお願いします」と語っていたのである。

 シェフと部下の二人がいっぺんに休んだら、レストランの営業に響くのは確実。そうなると、フォンターナの定休日は水曜日という可能性が大いに高まることとなる。

 ところがさらに、水曜日定休さえも覆す描写があったというではないか。暢子は昭和47年5月15日に故郷の沖縄・山原村を離れ、料理人を目指して上京。その数日後にフォンターナで雇われることになったのは、多くの視聴者も覚えていることだろう。

「5月23日放送の第31回にて採用テストに合格した暢子は、オーナーの大城房子(原田美枝子)から10連勤を言い渡されていました。しかしゴールデンウィーク以降はしばらく祝日がなく、この時期に10連勤などありえないはず。よもや他のスタッフが誰もいない定休日にペイペイの暢子を出勤させるはずもなく、定休日は一体どうなってしまったのかと疑問に思わざるを得ないところです」(前出・テレビ誌ライター)

 このほかにも、智とランチデートした日曜日の前日には、午後2時半の時点で親友の前田早苗(高田夏帆)が暢子の部屋に遊びに来ている描写もあった。その際に暢子は翌日がお休みだと語っており、なんと土日に2連休を取っていたのである。

「いつの間にやら、毎週日曜日はお休みを取れるようになっていた暢子。それは重子のところに結婚の挨拶に行ったり、あまゆに重子を招待するという筋書きから逆算されたスケジュールなのかもしれません。本作の制作陣は、最終回から逆算しての脚本作りという手法を採用していると語っており、この『日曜日休み』も逆算の手法で導かれた可能性があります」(前出・テレビ誌ライター)

 本来、逆算して物語を紡いでいけば、時制といった基本は必ず守られるはず。それが定休日ひとつとっても一貫性がないのはどうしたことか。時代考証の甘さでは“定評”のある「ちむどんどん」だが、どうやら暢子のスケジュール管理も甘々だったようだ。