【ちむどんどん】暢子の沖縄料理店、労働条件無視のブラック企業だったことが判明!

 早く逃げたほうがいいよ! 視聴者からそんな声が続出しているようだ。

 8月29日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第101回では、ヒロインの青柳暢子(黒島結菜)が沖縄料理店「ちむどんどん」の開業に向け、試食会を催す様子が描かれた。

 暢子の店では沖縄そばから琉球伝統の宮廷料理まで、幅広いメニューを用意する予定。だが料理人として雇った矢作知洋(井之脇海)が試食会の場で暢子の方針にクレームをつけ、早くも開業が危ぶまれてきたという。

 試食会にはイタリア料理店「アッラ・フォンターナ」の二ツ橋シェフ(髙嶋政伸)、沖縄県人会会長の平良三郎(片岡鶴太郎)、夫・和彦(宮沢氷魚)の元上司で東洋新聞社の田良島デスク(山中崇)、幼馴染で食品卸会社を営む砂川智(前田公輝)、そして暢子が下宿していた横浜・鶴見の沖縄料理店「あまゆ」の店主親子が参加。暢子と矢作の手による沖縄料理の数々に舌鼓を打っていた。

 沖縄出身の暢子、そして確かな腕を持つ矢作の二人で作った沖縄料理は上出来の様子。矢作は沖縄料理の味にピンと来ていない様子だったが、試食会のメンバーたちは満足だったようだ。だが二ツ橋シェフが口にした疑問点が火元となり、一大騒動が巻き起こったのである。

「二ツ橋は店の広さなどから厨房に2人、ホールと洗い場に1人ずつと想定し『4人体制ですか? あっ、3人かな?』と質問。暢子が最初のうちは矢作との2人だけだと答えると、名指しされた矢作は『えっ!』とびっくりです。しかし暢子は『できるところまでは2人でやってみようと』と、当たり前のように答えたのでした」(テレビ誌ライター)

 そんな話は聞いていないと当然の文句を付ける矢作。二ツ橋が最初からアルバイトを雇ったほうがいいのではと助言するも、暢子は「人件費の負担が多くなるのも不安なんで」と身勝手な言い訳を繰り出す有様だ。

暢子の指示で沖縄料理のレシピを覚えていく矢作。トップ画像ともに©NHK

 暢子に「俺はホールも洗い場も一切やらねえぞ」と念を押す矢作。その後、少しトーンダウンして洗い場については受け入れていたようだが、配膳や接客、会計といったホール業務に関しては絶対にやらないと宣言していた。

「あまゆのように親子で営んでいたり、もしくは夫婦でやっている料理店なら、2人だけのスタッフがすべてをこなすのもよくあること。しかし暢子が矢作を雇ったのは、フォンターナの大城房子オーナー(原田美枝子)から『信頼して任せられる料理人』を雇うように助言されたから。矢作はあくまで雇われ料理人に過ぎず、ちむどんどんの経営に関して暢子と運命共同体として行動を共にする気がないのは当たり前のことです。それがいつの間にか、暢子のなかでは『矢作と2人で店を切り盛りする』と、勝手に脳内変換されていたのでした」(前出・テレビ誌ライター)

 そもそも店舗の規模的にスタッフが4人は必要だというのは、ベテラン料理人の二ツ橋が指摘したもの。客観的に見て、それが料理店の常識であることは明らかだ。

 しかし矢作が料理以外はやらないと主張すると、なぜか智が「何もそんな言い方」と突っかかる始末。「暢子は妊娠中なんですよ」と暢子側の事情ばかりを汲み取り、矢作の都合は一切聞くつもりがないようだ。

「暢子は矢作を雇い入れた第100回にて『どんな条件ですが、なんでも言ってください!』と言っていたはず。料理店のオーナーとして、矢作の言うことは何でも聞くので雇いたいと告げていたのです。ところがふたを開けてみれば、事前に話をしていないホールや洗い場まで任せるつもりだった様子。本来なら4人は必要な仕事をたった2人で済ませようとするなど、その実態はブラック企業そのものだったのです」(前出・テレビ誌ライター)

 しかも矢作の雇用には無関係の智まで突っかかってくるとなったら、この場で「やってらんねえ!」と辞められても文句は言えないところ。視聴者から<今すぐ逃げて!><矢作の言うことが正論>といった声があがるのも当然だろう。

 この場面、普通に考えたら暢子の言い分に無理があるのは明らかだが、制作陣はなぜヒロインを非常識な人物として描くのか。テレビの制作現場はブラック企業さながらの劣悪な労働条件だと伝えられるが、もしかしたら制作陣は「これくらいの条件、受け入れて当然」だと思っているのかも?