【ちむどんどん】歌子はどこに?せっかくの感動回を台無しにした「妹不在の食事会」

 今回ばかりはいい話だと思ったのに…。そう残念がった視聴者も少なくなかったようだ。

 9月7日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第108回では、ヒロインの青柳暢子(黒島結菜)が古巣のイタリア料理店「アッラ・フォンターナ」で催された食事会に参加。フォンターナの大城房子オーナー(原田美枝子)からアドバイスをもらうことになったが、その場に集まった顔ぶれに疑問の声が噴出していたという。

 昭和54年(1979年)9月に沖縄料理店の「ちむどんどん」を開店するも、2カ月後には客足が途絶えてしまった暢子。今回はついに店の営業を停止して、料理の味やメニューを見直す様子が描かれていた。

 房子オーナーは基本的に、独立した従業員にアドバイスしたり手助けすることは一切しない主義。だが暢子には自分の姪孫という血縁関係からなのか、食事会の席では自ら料理店の経営について話しかけていたのだった。

「ふだんの『ちむどんどん』は荒唐無稽なエピソードや、暢子ら主要キャストの非常識な言動が視聴者の神経を逆なでし、ことあるごとに炎上。朝ドラ史上最悪の作品との評価も定着しています。それが今回は、食事会に急きょ参加した猪野養豚場の寛大社長(中原丈雄)が沖縄の養豚業に関する逸話を披露するなど、見応えのある場面が続くことに。暢子の兄・賢秀(竜星涼)も今回ばかりはいい塩梅のコミカルさを見せており、内容的にはここ最近でもっとも良質な回だったのではないでしょうか」(テレビ誌ライター)

 食事会にはフォンターナと喧嘩別れした元従業員の矢作知洋(井之脇海)も参加。かつての同僚たちが黒焦げの料理を出す場面には<一流レストランとは思えない対応><二ツ橋シェフが叱るべき>との批判も出ていたが、愛憎うず巻く朝ドラとしては定番の演出だったと受け止めてもよさそうだ。

 ところが今回の食事会シーンにはひとつ、どうしても視聴者が納得できない要素が見え隠れしていた。それは、この場に絶対呼ばれるべき人物が不在だったということだ。

「視聴者からは《なぜ歌子がいない?》との声が続出していました。暢子の妹・比嘉歌子(上白石萌歌)は9月に沖縄から上京し、住み込み従業員として暢子の店で働いています。店を守る仲間であり、しかも店主・暢子の肉親なのですから、経営危機に際しては運命共同体としてあらゆる情報を共有してしかるべき立場。今回の『暢子を励ます食事会』にも同席するのが当然でしょう。それがなぜ食事会に呼ばれていないのか。理解に苦しむところです」(前出・テレビ誌ライター)

食事会を企画した田良島デスク(山中崇)と夫の和彦(宮沢氷魚)は、歌子を仲間外れにしていたようだ。トップ画像ともに©NHK

 今回の食事会には出入りの食品卸業者に過ぎない砂川智(前田公輝)も参加。喧嘩別れした矢作まで呼んでいたのに、なぜ暢子の実妹である歌子を呼ばないのか。しかも貸切の看板を無視して入店してきた賢秀らには、房子オーナーが「今日は内輪の集まり」だと説明していたのだ。

 それならなおさら、家族である歌子が「内輪の集まり」から外されているのは不可解な話。視聴者からは、一人で留守番をしているであろう歌子が気の毒すぎるとの声もあがっていた。せっかくの良回を台無しにしかねない「歌子の不在」はなぜ発生したのか。制作陣の考えをぜひ聞きたいところだろう。