【ちむどんどん】暢子おとなしくして…オリオンビールが視聴者と同じ思いをツイートしていた!?

 地元・沖縄の人たちも、ヒロインの言動にはイラついていたようだ。

 9月21日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第118回では、ヒロイン・青柳暢子(黒島結菜)の身勝手な言動を義兄の石川博夫(山田裕貴)が一喝。多くの視聴者が留飲を下げるなか、沖縄を代表する企業の公式ツイッターも博夫の発言を称賛していたという。

 沖縄・やんばる地方出身の暢子は昭和59年(1984年)の連休に、夫の和彦(宮沢氷魚)と息子の健彦(三田一颯)を伴って里帰り。料理の腕を活かし、やんばる産の野菜をふんだんに使った食事会で地元の人たちをもてなしていた。

 その一方で妹の歌子(上白石萌歌)は、幼馴染の砂川智(前田公輝)と急接近。前日にはキス未遂もあり、この日はついに智が告白するのではと、周りも期待を高めていたのである。

 食事会の場に遅れてやってきた智はジャケットを着ており、どうやら決意を固めてきた様子。歌子も目を丸くして立ち尽くし、いよいよ告白の場面かと全員が固唾を飲むなか、暢子がその雰囲気をぶち壊そうとしたのだった。

「とにかく空気の読めない暢子は、ゆし豆腐を忘れてきた智を責め立てることに。母親の優子(仲間由紀恵)すら呆れ顔を見せるなか、どうしても食べたかったと自分の都合ばかりを言い立てる有様です。見かねた和彦が暢子を引き離すも、文句の止まらない暢子に、場はすっかり白けたムードになりかけていました」(テレビ誌ライター)

食事会の主役として料理に精を出す暢子。歌子や智の事情はおかまいなしだ。トップ画像ともに©NHK

 そんな暢子を姉の良子(川口春奈)が「静かに!」と諫めるなか、良子の夫・博夫はテーブルを叩きながら「おとなしくしてくれない!?」と一喝。ふだん大人しい博夫が声を荒げたことで、さすがの暢子も黙ったのである。

 これでようやく智と歌子が見つめ合い、告白の機運が高まることに。暢子を叱りつけた博夫には視聴者からも<博夫さんブチ切れた!><スカッとした~>といった称賛が続出していた。そんな声に、沖縄好きなら誰でも知るあの企業も乗っかってきたのである。

「オリオンビールの公式ツイッターが『「おとなしくしてくれない!?」博夫さん、代弁してくれてありがとう』とツイートしたのです。作中ではクロススタービールという架空の商品名になっていますが、沖縄を代表するブランドとして県外にも広く知られるオリオンビールがまさか、朝ドラの内容に反応するとは。それほどまでに暢子の言動は、地元・沖縄の人々をイラつかせていたのでしょう」(前出・テレビ誌ライター)

 オリオンビールの公式ツイッターでは時おり「ちむどんどん」について触れているが、そこは飲料メーカーとあって、作中の料理に関する話題がメイン。ほかにはハーリーややちむん(焼き物)といった沖縄文化に触れたツイートもあるが、今回はあくまでいち視聴者の視点からつぶやいていたのが異色だった。

 それほどまでに今回は、暢子の空気を読まなすぎる言動が視聴者をイラつかせた様子。制作陣はコメディのつもりかもしれないが、あまりに異常な性格の人物として描かれる暢子も気の毒というもの。博夫の「おとなしくしてくれない!?」という声は、実のところ制作陣にこそ向けられるべきなのかもしれない。