「#舞いあがれ反省会」がツイッターに登場も、全然盛り上がっていなかった!

 やはり作品が異なれば、事情も変わってくるようだ。

 NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」の第1回が10月3日に放送され、ツイッターではさっそく「#舞いあがれ」というハッシュタグがトレンドに入る勢いを見せている。

 まだ初回とあって、ネット上では番組名を間違った「#舞い上がれ」というハッシュタグも散見されることに。これも回を追うにつれ平仮名表記が正しいことが広まっていくことだろう。

 そんななか、前作「ちむどんどん」で話題になった例のタグもさっそく登場していたが、現時点ではまったく盛り上がっていない様子だという。

「いまや朝ドラの定番となった『反省会』タグですが、初回放送の時点で『#舞いあがれ反省会』はほとんど盛り上がっていない様子です。『ちむどんどん』では数百いいねの付くツイートが続出し、なかには数千件ものいいねが付く例もありましたが、『#舞いあがれ反省会』では今のところせいぜい数十件程度。その内容もイチャモンに近いものが多く、反省会というよりは毒を吐きたいだけだったり、単なる勘違いのつぶやきばかりが目立ちます」(テレビ誌ライター)

 第1回の冒頭ではヒロインの岩倉舞(福原遥)が成長し、パイロットになった姿を披露。機長として「当機はただいま追い風に乗って時速1100kmで飛行中です」と機内アナウンスする場面があった。

 そのセリフに対して「音速はそんなに速くない」などと反省会タグでツッコむ向きもあったが、そもそも岩倉機長が口にしていたのは「対気速度」ではなく「対地速度」だ。ジェット気流が追い風となる場合、対地速度が時速1100kmになることは決して珍しいことではなく、彼女のアナウンスは正当そのもの。本作には「パイロット考証」のスタッフも参画しており、そういった飛行機関連の表現を間違えるはずもないだろう。

パイロット姿の岩倉舞(福原遥)。肩章の4本線は機長を表しており、しっかり考証ができていることを示している。©NHK

「反省会タグを巡っては、前作の『ちむどんどん』で急に出現したと勘違いしている人が、マスコミも含めて少なくありません。そのため反省会タグを“悪意の塊”として批判する声もありますが、そもそも反省会タグが目立つようになったのは2016年前期の『#とと姉ちゃん反省会』あたりからであり、その後はどの作品でも反省会タグが出現するようになっていたのです」(前出・テレビ誌ライター)

 実際、評判のよかった2作前の「カムカムエヴリバディ」でも、当然のごとく「#カムカムエヴリバディ反省会」が使われていたもの。それらのツイートでは<ナレーションで回収するな><偶然にもほどがある>といった批判がつぶやかれていたが、いいねが100件を超えるような例はほとんどなかったのである。

 このように反省会タグが目立つかどうかは結局のところ、作品の質に依存していることは明らかだ。今作の「舞いあがれ!」に関しては初回放送が終わったばかりで、視聴者としてもまだ様子見といったところか。それでも「ちむどんどん」のように反省会タグで盛り上がるという未来は、今のところ気配を感じられないのではないだろうか。