【舞いあがれ!】オリックス優勝は物語に反映される?「史上初」の快挙にお好み焼うめづは大フィーバーか!

 この「史上初」の快挙に、さぞや朝ドラの撮影現場も盛り上がっていたことだろう。

 10月30日に行われたプロ野球日本シリーズの第7戦で、オリックス・バファローズが26年ぶりの日本一を達成した。前身の阪急ブレーブスやオリックス・ブルーウェーブから数えて5回目の日本一となった今回、実は「史上初」の快挙も達成していたのである。

 それは「バファローズ」にとって初の日本一だということだ。オリックスは2004年に近鉄バファローズと球団合併し、翌年から現チーム名に改称。その近鉄は合併当時に存在していた球団で唯一、日本一になった経験がなく(日本シリーズで0勝4敗)、今回が「バファローズとして初の日本一」となったのである。

「この快挙にがぜん盛り上がっているのが、NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』のファンです。同作に登場する『お好み焼き うめづ』の店主である梅津勝(山口智充)は生粋の近鉄バファローズファンで、店内にはユニフォームやペナントなど様々なバファローズグッズが飾られています。作中の2004年は近鉄バファローズにとって最後の年であり、勝はおそらくオリックス・バファローズのファンにスライドするはず。そこから18年後、ついに“バファローズ初日本一”を果たしたのですから、感無量に違いないでしょう」(テレビ誌ライター)

敵地・神宮球場で日本一の栄冠に輝いたバファローズ。勝もテレビで生観戦していたに違いない。オリックス・バファローズ公式ツイッター(@Orix_Buffaloes)より。

 ここで気になってくるのが「お好み焼き うめづ」の描写だ。ヒロインの岩倉舞(福原遥)が所属する人力飛行機サークルの「なにわバードマン」では10月27~28日放送の第19回・20回で「スワン号」のテストフライトを実施。その日付は6月13日だったが、翌日には近鉄がオリックスと球団譲渡の交渉を進めていることが新聞にスクープされたという絶妙なタイミングでもあった。

 テストフライト日以降、「お好み焼き うめづ」のシーンは出てきていないが、店主の勝は気が気ではないはず。しかも「なにわバードマン」が夏にも記録飛行を予定する一方で、8月10日には両球団が合併に関する基本合意書に調印していたのである。

「果たしてうめづの店内に何か変化が生じるのか。この球団合併により『近鉄バファローズ日本一』は夢と終わりましたが、球団名にバファローズが引き継がれたことで『バファローズ日本一』の夢は残った形です。その夢が18年後に叶ったことは、ヒロインの舞が自分の夢をかなえていく本作のストーリーにも重なるところがあります。うめづのシーンはすでに撮り終えている可能性が高いものの、ナレーションなどで補ってほしいと期待するプロ野球ファンも多いことでしょう」(前出・テレビ誌ライター)

「舞い上がれ!」の第1回では、パイロットになった舞が機長として飛行機を操縦する姿が描かれていた。パイロット志望者が訓練を始めてから機長に昇格するまでは早くても15年ほどかかることから、第1回のシーンは現実の2022年であっても不思議はない。どうやら舞が機長として空を飛んでいるころ、お好み焼うめづは「初のバファローズ日本一」に大フィーバーしていそうだ。

※トップ画像は©NHK