イケメンかどうかの問題ではなかったようだ。
12月13日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第52回では、ヒロインの岩倉舞(福原遥)が釧路空港に緊急着陸。そこから戻ってきた舞を、同期の柏木学生(目黒蓮)が感情の赴くままにハグする姿が描かれた。その柏木に対して女性視聴者から否定的な声が続出しているという。
高慢な性格で、当初は舞のことを見下していた柏木。だが一緒に訓練を重ねるにつれていつしか舞に惹かれるようになり、12月7日放送の第48回ではついに「岩倉。俺、お前のことが好きだ」と告白するに至っていた。
しかし訓練に関しては未だ、舞と意見が一致しない部分も。同じ組の水島学生をフェイル(退学)させた大河内教官に憤慨したところまでは一緒だったが、舞が教官への信頼度を高めていくのに対し、柏木は担当教官の変更に動くなど「教官憎し」のままだったのである。
「舞は今回、強風による目的地変更で焦るなか、大河内教官のサポートで無事に釧路空港に着陸。教官への信頼は完全に取り戻していました。しかし柏木は表面的な部分しか見えていないばかりか、舞への恋心により周りが見えなくなる無様な姿まで露呈していたのです」(女性誌ライター)
帯広空港に戻ってきた舞を出迎えた柏木。近くには整備士らしきスタッフの姿もあったが、周りが見えていない柏木は舞にまっしぐらに駆け寄り、「心配した」と舞をハグしたのだった。
二人の様子を横目で見ながら歩き去るスタッフたち。舞はハグされた瞬間から気まずそうな表情を見せていたが、どうやら柏木はそんな舞のことが見えていないようだ。
「舞は柏木のハグを少しも喜んでいませんでした。同様に女性視聴者からも《これでハグとか…無理ぃ》《たとえ彼氏でも嫌だ》といった反応が続出。なかには《私なら突き飛ばす!》と断罪する声すらあったほどです。いくら柏木(目黒)がイケメンだからといって、周りの状況を見ることなく『心配した』と自分の感情ばかり押し付ける姿には、世の女子たちが拒否反応を示すのも当然でしょう」(前出・女性誌ライター)
本作の視聴者には“めめ担”こと目黒のファンも多いにもかかわらず、ハグされた舞を羨ましがるような声はほぼ皆無。誰しもが、ここでのハグはないと冷めた目で見ていた。イケメンなら何をしても許される「イケメン無罪」は、この場面では発動されなかったようだ。
果たして制作陣は、柏木(目黒)のハグをファンサービスをして用意したのか、それとも柏木の異様さを際立たせるための記号として描いたのだろうか。ここはぜひ後者であってほしいと、視聴者も願っているのではないだろうか。