【大奥】堀田真由が斉藤由貴を超えた?女家光が見せた魂を揺さぶる泣きのシーン!

 その展開に思わず涙した視聴者も少なくなかったようだ。

 時代劇ドラマ「大奥」(NHK)の第3話が1月24日に放送され、徳川幕府の三代将軍・家光の身代わりにされた千恵(堀田真由)が、“お万”こと有功(ありかた=福士蒼汰)と結ばれる様子が描かれた。その二人が相思相愛となった場面にて、堀田が感動の演技を見せたという。

 それは家光(千恵)が大奥の男たちに女装させ、舞を踊らせた場面。女装が最も上手かった男には褒美を取らせると宣言し、その褒美とは家光自身のことだった。そこに現れたのが、実に女装の似合う有功だったのである。

 有功は、傷つき凍えた二羽の雛が身を寄せ合うという意味の歌を家光に送り、自分の着ていた着物を家光の肩に掛けながら「よほどお似合いにございます、千恵さま」と話しかけた。その言葉に心の奥底をえぐられた家光(千恵)は嗚咽を漏らすことに。ついには有功に抱き着き、ところかまわず号泣したのだった。

「有功の歌と言葉が、千恵の奥深いところにある琴線に触れ、彼女の心を揺り動かした様子がありありと描かれていました。千恵を演じる堀田の耳は真っ赤に染まっており、心の底からの号泣だったことは明らか。それまでの演技では拙さも感じさせていましたが、この場面では春日局を演じる斉藤由貴の迫力にも勝るとも劣らない、観る者の心を動かす迫真の演技を見せてくれたのです」(女性誌ライター)

女装した有功の言葉に心を揺さぶられる女家光。トップ画像ともに©NHK

 本作では家光の乳母にして大奥の礎を築いた春日局を、斉藤由貴が怪演する姿が話題となっている。今回の第3話では、なぜ現在の家光が少女なのかを解き明かす場面が。家光が病気で亡くなった時、その死を隠そうとした春日局は、家光が町女に生ませた千恵を「将軍様の血を継ぐ者」として家光の身代わりとしたのだった。

 千恵の生母は殺され、大奥に連れ去られた千恵は、春日局の手により長い髪を無理矢理に小刀で切られることに。「ええ子じゃ。そのきかん気、御父上にそっくりじゃ」と口走りながら髪を切り落とす春日局の顔は、まさに凶気に満ちていた。

 家光の身代わりに仕立てられた千恵に、春日局は「あなたのお父上は、将軍様だったのでございますよ。この世で一番偉いお方です。そして今日からは…あなたが上様です」と言い含める。しかし「私は千恵じゃ!」と反発する少女。すると春日はまたもや目に凶気の炎をともらせながら「いいえっ! あなたは、上様です。う・え・さ・ま」と言い放ったのだった。

「そういった流れを見ていた視聴者には、家光(千恵)が有功の言葉に嗚咽を漏らす理由を実感できました。運命に翻弄され、天涯孤独と我が身を呪っていた千恵。そんな凍えきった心を有功がやさしく溶かし、自分を取り戻させたのです。有功自身も春日局の命により、生きて大奥を出ることは許されない身ゆえ、同じように囚われの身である千恵の気持ちを受け止めることができたのでしょう」(前出・女性誌ライター)

 堀田はかたくなに心を閉ざしていた家光(千恵)が、有功に対してすべてをさらけ出す姿をしっかりと演じてみせた。次の場面では1年後、寝床で有功と交わり、すっかり女の顔になっていた千恵。先ほどの泣きの演技を見たあとなら、視聴者もその変化にも納得がいったことだろう。