久留美は決してそんな子じゃない！ 多くの視聴者が憤っていたようだ。
1月30日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第82回では、ヒロイン岩倉舞（福原遥）の幼馴染である久留美（山下美月）が、婚約者で医者の八神（中川大輔）を紹介する場面があった。
その八神はどうにも言動が軽く、視聴者からは<お調子者><不貞しそう>といった声もあがることに。だがその八神よりも非常識な振る舞いを見せていたのが、当の久留美だったというのである。
「久留美がお好み焼うめづを訪れたのは、幼馴染の貴司（赤楚衛二）が長山短歌賞を受賞したお祝いの場に呼ばれたから。この日の主役は誰がどう見ても貴司です。そんなおめでたい場によりによって、自分の婚約者を連れてきて『婚約しました♡』とアピールするのは、常識はずれにもほどがあるというものでしょう」（女性誌ライター）
よもや東大阪には、お祝い事にはお祝い事を重ねる風習でもあるのだろうか。ともあれうめづに集っていた岩倉家と梅津家にとって、八神は初対面の人物だ。久留美はそれを知っていながら、あえて八神をこの場に連れてきたことになる。
しかし、幼いころから家事も担い、独力で奨学金を得て看護学校を卒業した苦労人の久留美が、そんな非常識な真似をしでかすものだろうか。あまりにも彼女の人となりとかけ離れた演出には、視聴者としても不満が募るばかりだろう。
正直なところ、八神を連れてくる筋書きに必然性はなかったように思えるというもの。だが制作側はあえて、このタイミングを狙ったと裏読みする向きもあるようだ。
「八神は舞の兄・悠人（横山裕）を見て、大げさなほどに『ああっ！ もしかして岩倉悠人さん？』とビックリ。悠人がテレビによく出ている有名人だと驚いていました。悠人が投資家として名前が売れていることは以前にも示されていましたが、テレビ出演もしているとの情報は今回が初出し。八神をこのタイミングで登場させたのは、このセリフを言わせたかったからではないでしょうか」（前出・女性誌ライター）
八神は悠人の顔を見て驚いていた。トップ画像ともに©NHK
一方の悠人はスマホの通知を見て顔をしかめ、急きょ店を後にしていた。どうやら次回以降、悠人を巡ってなにやら怪しい動きが起こりそうな雰囲気で、八神が悠人のテレビ出演について語ったのはその伏線だった可能性がある。
とはいえその伏線を描くために、久留美に非常識な振る舞いをさせるのは、さすがに筋が違うというもの。作中では誰よりも努力してきた久留美だが、どうやら登場人物としては相当、雑に扱われているようだ。
