まさかここで伏線が回収されるとは! 視聴者も沸いていたようだ。
2月22日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第99回では、東大阪市役所のモノづくり支援室に勤める安川龍平(駿河太郎)が登場。ヒロイン舞(福原遥)の先輩であることが判明した。
安川の名刺には人力飛行機・ターミガン号のイラストが。それを見た舞は、浪花大学在学中に所属していた人力飛行機サークルの「なにわバードマン」に、安川という名前の先輩がいたことを思い出した。
10月28日放送の第20回では「永遠の3回生」こと空山樹(新名基浩)が、2回生だった5年前にターミガン号の製作に関わったことを回想。しみじみとした口調で「安川先輩がプロペラの作り方を変えたかい、えれえ飛ぶようになったとよ」と語っていたものだ。その安川先輩が79回のスパンを経て、最新回に登場したのである。
「舞が浪花大学の1回生だった時、空山は7回生でした。安川はその1年先輩ですから、舞から見ると7学年上。作中の2015年現在では37歳前後になるようです。37歳で主任とは出世が遅いようにも思えますが、市役所では市民と直接触れ合う現場の裁量が大きく、主任と言えども権限は決して小さくないもの。同じサークルの後輩とあって、安川は舞にとって大きな味方となりそうです」(週刊誌記者)
そんな安川の登場で、すっかり「町工場の人モード」になっていた舞にも、あらためて飛行機に向き合う気持ちが生まれるとの期待も高まっている。それに伴い、視聴者はなにわバードマンの復活も期待しているというのだ。
舞が浪花大学を中退して航空学校に進んで以降、人力飛行機の話題はほとんど作中に出てこなかった。ただ2月20日放送の第97回には、舞の1年先輩だった由良冬子(吉谷彩子)が久々の登場。アメリカに渡ってパイロットとなり、アリゾナ州の航空会社で働いていることが明らかになったばかりだ。
それに加えて第53回では、スワン号の設計を担当した先輩の刈谷(高杉真宙)が、諸田自動車に入社したことも明らかになっていた。舞の実家である部品工場の株式会社IWAKURAでは自動車向け部品も製造しており、その関係で刈谷の再登場にも期待が高まっていたものだ。
「安川という大先輩が物語に登場したことにより、刈谷が再登場する可能性も大いに高まったはず。さらには安川を直接知る空山も、何らかの形で再登場するかもしれません。それこそ安川と舞が出会ったことで、なにわバードマンの卒業生が集う会に発展することも期待できそう。そうなれば様々な職種の仲間たちが集まることから、IWAKURAがさらなる発展を遂げる起爆剤になるかもしれませんね」(前出・週刊誌記者)
いずれは電動小型飛行機の開発に乗り出す舞だが、さすがにIWAKURA独力での開発は不可能。そのために必要な頭脳が、なにわバードマンから供給されるのではないだろうか。