【舞いあがれ!】デラシネにアルバイトは必要?秋月史子の再登場にも期待の声!

 3月2日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第105回では、歌人の梅津貴司(赤楚英二)が雑誌連載「にっぽん一周、短歌おしえます」の提案を受けることに。その決断を巡って疑問を抱く視聴者もいるという。

 同連載は貴司が日本全国津々浦々を旅し、各地で子どもを対象とした短歌教室を開催。その旅路の中で各地の風景や人との出会い、子どもたちとの触れ合いに潜むちょっとした発見を短歌とエッセイで綴るというものだ。

 内容には前向きな貴司だったが、懸念していたのは経営する古書店・デラシネのこと。同書店は近所に住む中1の広田大樹(中須翔真)と根岸陽菜(徳網まゆ)にとって貴重な居場所となっており、自らも小中高とデラシネを居場所にしてきた貴司に店を閉めるという選択肢はなかった。

「貴司はヒロインで妻の舞(福原遥)に、連載用の旅は月に7日だけにしてもらったと告白。その間はアルバイトを雇ってしのぐそうで、募集のチラシとして『この小舟 守ってほしい 月七日 ときどき本の 売り買いもして』という短歌を詠んでいました。その判断に多くの視聴者が首をひねっていたのです」(テレビ誌ライター)

 デラシネは貴司自身にとっても大事な居場所であり、これまでは年中無休だったに違いない。ただ店主の貴司はいまや長山短歌賞の受賞者にして、第一歌集の「デラシネの日々」で重版がかかったほどの人気者。そんな貴司の店が月に7日間だけ休むといって、誰が困るというのだろうか?

 もちろん大樹と陽菜にとっては大事な場所だが、すでに貴司との信頼関係は十分に築けているはず。それなら二人にだけ合い鍵を渡し、貴司の不在中には店の奥にある居間や庭でひっそりと過ごしてもらえばいいはずだ。

「そもそも毎月7日間、連続した1週間だけ働いてくれるという都合の良いアルバイトなどそうそう見つかるものでもありません。それなら『当店は毎月第1週が休み』とでも銘打ったほうが、客にも分かりやすいはずです」(前出・テレビ誌ライター)

月に7日だけアルバイトを雇うアイデアを舞に打ち明けた貴司。トップ画像ともに©NHK

 なんとも謎めいた、デラシネのアルバイト募集。視聴者の一部からは、かつて貴司のことを「梅津先生」と慕っていた秋月史子(八木莉可子)が応募してくるのではとの声もあがっている。

 史子は長月短歌賞の佳作を受賞し、駆け出しの歌人として頑張っているところ。以前は舞の恋敵だったものの、貴司が舞と結婚した現在なら割り切って働くこともできそうだ。なによりデラシネで店番していた経験もあり、仕事の内容を説明しないで済むのも好都合だろう。

「本作では担当編集者のリュー北條(川島潤哉)にしろ、舞と一緒に起業をもくろむ新聞記者の御園純(山口紗弥加)にしろ、モブキャラと思われていた登場人物が意外に長期間の出演を続けています。それなら史子が倉庫から蔵出しされても不思議はなさそう。しかも史子なら、舞の兄・岩倉悠人(横山裕)の結婚相手にもピッタリそうです」(前出・テレビ誌ライター)

 悠人は舞と貴司の幼馴染である久留美(山下美月)と良さそうな雰囲気を見せることもあるが、病院の中堅看護師として働く久留美が、インサイダー取引で執行猶予中の悠人と交際するのは明らかによろしくない。それなら歌人である史子のほうが、悠人の前科など気にしなさそうだ。

 しかも悠人と史子には、家族からないがしろにされてきたという共通点もある。ギャンブル漬けの父親から逃げ出すために家出し、大阪に出てきた史子。かたや妹ばかりを溺愛する両親に見切りをつけ、東大に進んだ悠人。そんな二人なら、お互いが抱える寂しさを理解できるのではないだろうか。

 果たしてデラシネには誰がアルバイトに来るのか。視聴者としてはそこに物語性を期待したいところだろう。