このままではとても来年に間に合わないのでは…。そんな疑問が寄せられているようだ。
3月20日放送のNHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第117回では、刈谷(高杉真宙)と玉本(細川岳)が開発している「空飛ぶクルマ」をヒロインの梅津舞(福原遥)が見学。現時点ではフレームに8基のプロペラを備えた実証実験機のレベルだが、刈谷は「来年にはきっと有人飛行にたどり着いてみせる」と自信満々だ。
しかし当初の予定では2018年12月中にも機体を浮かせる予定だったが、開発は遅れることに。玉本は「ええ加減、現実見てくれや!」と激高するも、完璧主義者の刈谷はどこ吹く風。そんな二人の対立は、浪花大学の人力飛行機サークル「なにわバードマン」のころから変わっていないようだ。
果たして二人が夢見る「空飛ぶクルマ」の開発は順調に進むのか。ここで懸念されるのが、前回の放送で刈谷が口にしていた言葉だという。
「刈谷は舞に電話をかけ、新しい倉庫を探してほしいと依頼。その理由は『今まで借りとったとこ、急に出ていけって言われたとよ』というものでした。しかし大家が賃貸物件からすぐ出ていくように迫るのは、本来なら法律違反のはず。それでも立ち退きを迫られたということは、刈谷のほうに問題があった可能性を示唆しているのです」(週刊誌記者)
借地借家法では立ち退きに際し、契約期間満了の6カ月前までに通知することを定めている。大家の都合で急に出て行ってほしくても、借主側は拒否することが可能だ。立ち退き料などを支払い、双方合意の上で契約を終わらせることは可能だが、その場合には借主である刈谷のほうが慌てて代わりの倉庫を探す必要はない。
作中では立ち退きを迫られた理由について何ら触れられていなかったが、何かしらの問題が潜んでいた可能性も考えられる。たとえば借主側が賃貸契約に違反していた場合には、立ち退きの勧告に応じなければならない。そんな契約違反が、刈谷だったらありえるというのだ。
「玉本と衝突した刈谷は夜中まで開発に没頭し、モーターの回転テストをしていました。東大阪は町工場の街なので深夜の操業にも寛容なほうですが、それでも舞の実家である株式会社IWAKURAに市役所の騒音測定が入ったことがあります。この調子だと刈谷は以前の倉庫で深夜も騒音を出し続け、大家からの中止要請にも従わなかったので立ち退きを求められた可能性がありそうです」(前出・週刊誌記者)
思えばなにわバードマンの時も刈谷は、機体の設計で徹夜を重ねていた。開発に没頭すると周りが見えなくなる性分ゆえ、玉本ら周りの仲間とぶつかっていたものだ。その悪い癖が社会人になった現在もなお、抜けていないのではないだろうか。
見方を変えれば、周りが環境を整えてあげれば、刈谷は力を発揮できるタイプなのかもしれない。玉本は舞に対し、開発が遅れると投資が呼び込めないと説明していた。どうやら舞が社長を務める株式会社こんねくとが空飛ぶクルマの開発に参画する下地が用意されてきたようだ。