石原さとみ「恋はDeepに」、大演説から交通事故まで何でもありの怪作に進化!

 そのシーンには呆れるのを通り越して、もはや大笑いするしかなかった? 6月2日に第8話が放送されたドラマ「恋はDeepに」(日本テレビ系)のラストシーンに、マニアックな視聴者からの喝采が飛んでいるという。

 ヒロイン渚海音(石原さとみ)の正体が「美しい海岸を守りたい人魚」であることを隠そうともしていない本作。第8話のラストでは海音が道路に飛び出してしまい、護ろうとした倫太郎(綾野剛)もろともトラックに轢かれてしまう衝撃シーンが映し出された。そんなベタすぎる展開に加え、この第8話ではとんでもシーンが続出していたというのだ。

「中盤では海音の経歴を捏造して研究員に雇用していた鴨居教授(橋本じゅん)が教授会で糾弾されることに。そこに海音も現われてウソをついていたことを謝罪しましたが、出席者からは『あなたいったい何者ですか?』という当然の疑問が。すると会場後方の扉がバーンと開け放たれ、そこから後光とともに倫太郎が登場したのです。このシーンだけでも爆笑ものですが、倫太郎は『彼女はとにかく星ヶ浜の海を守るために命を懸けている!』と大演説。さらには『俺はそんな渚海音が地上でいちばん大好きだ!』と力説し、さっそうと去っていきました」(テレビ誌ライター)

 その演説シーンは大作映画のクライマックスかと見まごうほど。綾野がいったいどんな感情をこめてこの演説に臨んだのかにも興味津々だ。それに加えて大学自治もへったくれもないという展開はもはや、ラブコメやファンタジーという枠組みすらハミ出す振り切りぶりを感じさせてくれた。

藍花(今田美桜)が差し入れたもずく酢に喜ぶ海音(石原)。海の生き物に酢は平気なのか?という疑問は無用だ。ドラマ「恋はDeepに」公式インスタグラム(@deep_ntv)より。

「当初は、人魚をヒロインに据えた韓流ドラマ『青い海の伝説』との類似性も指摘されていましたが、いまや両者は完全に別物となりました。最初からこれほど振り切った展開を想定していたのかは疑問ですが、ここまで来たら“面白ければ何でもいい”との開き直りすら感じさせてくれます。すでに『令和最大のトンデモ作品』との評価もあるなか、物語をドラマチックにするためなら教授会をぶち壊そうがトラックに轢かれようが何でもありという制作側の姿勢には、次回の最終話に向けてさらに期待が高まるところです」(前出・テレビ誌ライター)

 映画の世界には興行的には不振なものの「怪作」として後から評価が高まる作品もある。同様にこの「恋ぷに」も最終回が終わった暁には、令和を代表する怪作ドラマとの評価をほしいままにしてくれそうだ。