同じ「元女子アナ」でも、彼女はかなり特別な存在なようだ。
11月23日放送の「モーニングショー」(テレビ朝日系)では、世間を騒がせた木下富美子東京都議の辞職表明について言及。ここで鋭い指摘を見せたのが、元フジテレビアナウンサーで現在は弁護士として活動する菊間千乃氏だった。
同番組の火曜日コメンテーターを務める菊間弁護士は、「都民が選挙前に、彼女が無免許運転をこれだけ繰り返していると知っていたのならば選んだのだろうかという気がして」と指摘。木下都議の行動に関して「無免許運転ということに対する意識が相当低いなっていうのが昨日の会見を見ていても思いました」と語っていた。
「元アナウンサーのコメンテーター自体は珍しくありませんが、菊間氏は《元女子アナ》としてではなく、《現職の弁護士》として起用されています。弁護士としての専門性を活かしつつ、しゃべりに関しても局アナ時代の経験が存分に活かせることから、制作側としてもコメンテーターにはうってつけとの判断でしょう」(業界関係者)
そんな彼女の生き方は、後輩となる女子アナたちから憧れのまなざしで見られているというのだ。
「女子アナはいまや現役も経験者も飽和状態で、活躍できるのは一部の人気者だけ。フリーになったところで稼げる保証はありませんし、局に残ったところで当のテレビ局自体が斜陽産業と言われており、自分のキャリアをどう活かせるのかが悩みどころとなっています。そんななか、元フジテレビというキャリアに加えて、弁護士資格を手に活躍する菊間氏は本当に輝いて見えるというのです」(前出・業界関係者)
とは言え、司法試験が相当な難関なことは間違いない。それに加えて、菊間氏自身が生半可な気持ちで弁護士に転身したわけではないのである。
「数多くの人材を法曹界に輩出している早稲田大学法学部出身の彼女は、フジテレビ入りした当初から仕事と並行して司法試験を目指すと会社側に伝えていました。そして4年目の1998年9月に『めざましテレビ』で避難器具の体験リポート中にマンション5階から落下。下にはマットがあったもの、上半身の骨を13本折るという大事故に遭ったのです。10月5日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)に出演した際は、この事故に関して『私は26歳で死んだと思っていて』と告白。『事故が司法試験に挑戦しようと進むきっかけにもなった』とも語っていました」(前出・業界関係者)
他の誰も真似ができない転身は、他の誰も経験していない一大アクシデントがキッカケの一つになっていたようだ。