ヒコロヒー提案の「同期」インスタに同期の芸人が一人も出ないワケ!

 同期は同期でも、まったく違う意味だったようだ。

 12月15日深夜放送の「キョコロヒー」(テレビ朝日系)では、番組の公式インスタグラムを開設するという話題に。番組開始当初から公式ツイッターはあったものの、この10月に放送時間が深夜26時台から24時台に繰り上がったこともあり、制作側でもついにインスタグラム開設に本腰を入れることになったようだ。

 制作側では個性のあるアカウントにすべく、番組MCのヒコロヒーと日向坂46齊藤京子に相談しながら作りたいとのこと。ここで齊藤は「私、プロデュースできます」と自信満々に告げ、さっそくアイデアを披露していた。

「齊藤によると視聴者は『私たちの顔が一番見たい』とのことで、基本的にオフショットベースが良いと提案。しかし制作側からはバズることは考えていないとの声があり、これにはヒコロヒーと一緒に『えっ!?』と驚いていました。どうやら制作側ではすでにいろいろ準備していたらしく、『僕たち主導でいきたいと思います』と齊藤の案を切り捨てていたのです」(テレビ誌ライター)

インスタ案を提案するも採用されなかった齊藤京子。「キョコロヒー」公式ツイッター(@kyoccorohee)より。

 制作側が目指すのは、バエなくてもいいので個性的なアカウントとのこと。それを受けて齊藤は、構成作家サトミツ一色や、番組スタッフ全員が出演するといったアイデアを口に。その一方でヒコロヒーは「私の同期集」を提案していた。

 そのタイトル案、ヒコロヒーの同期芸人が登場するアカウントなのかと思いきや、さにあらず。ヒコロヒーは両手を伸ばした状態で手を叩いてみせ、番組では<毎回スタッフの代わりに複数台のカメラの同期を行っている>とのテロップを表示していたが、その意味が飲み込めない視聴者も少なくなかったようだ。

「この“同期”とは、複数台のカメラで撮影する現場において、各映像のタイミングを合わせるために必要な作業のこと。それぞれのカメラで撮影した映像は編集作業において一カ所に集められ、その際に全映像のタイムラインを合わせる必要があります。その始点となるのが“同期”。大きな動きで手を叩き、手が鳴った瞬間をタイムライン上の“ゼロ秒”にすることで、すべてのカメラ映像をシンクロさせることができるという仕組みです」(前出・テレビ誌ライター)

 この作業はあらゆる番組で行われており、アイドルが出演する番組では、アイドルに同期のアクションを取ってもらう現場も多い。それが「キョコロヒー」ではアイドルの齊藤ではなく、ヒコロヒーの役目となっているようだ。

「この同期は収録開始時のみならず、テープチェンジの際にも発生する作業。最近の番組制作ではカメラの台数が格段に増えており、スタジオ収録でも手持ちカメラを活用していることから同期をとる回数も増えています。『キョコロヒー』の収録テープにはヒコロヒーが同期をとる場面が何十回と残っているはずなので、彼女が提案した『私の同期集』もその気になれば、すぐに作ることができるはずです」(前出・テレビ誌ライター)

 果たして日向坂46の冠番組やMC撮影では誰が同期を担当しているのか。気になってしょうがないファンも多いことだろう。