渡辺直美も参考にした?芸能界の裏側を描いた「エージェント物語」が必見!

 お笑いタレントの渡辺直美が4月から、活動の拠点をアメリカに移す。3月1日にインスタグラムにて明かしたもので、現地ではエンターテイメント全般を受け持つICMパートナーズ、そしてモデル活動を支援するIMGというエージェント2社と契約を交わしたという。

「日本でも吉本興業が導入した“エージェント契約”で知られるようになりましたが、欧米のショービジネス業界はエージェントを抜きに語ることはできません。代理人を意味するエージェントは舞台や映画、テレビドラマやCMといった実際の仕事を取ってくるのが主な業務。アメリカでは渡辺が契約したICMパートナーズとWME、CAA、UTAの4社が4大エージェンシーとして知られています」(アメリカ在住歴を持つ芸能ライター)

 エージェンシーの取り分は一般的にギャラの10%と言われており、タレント側がエージェントに対して支払うという仕組みだ。ただ芸能事務所の存在に慣れている日本人にとってはいまいち、エージェントという制度が分かりづらいもの。そんな人にとって必見の海外ドラマがあるという。

「Netflixで配信中の『エージェント物語』はフランスの芸能界を舞台に、パリにある架空のエージェント事務所に所属するエージェントたちを主役に据えたコメディ劇。ジャン・レノやモニカ・ベルッチといった大物が本人役で出演していることでも話題の作品です。フランス語の原題は『Dix pour cent』(10パーセント)で、これがエージェントの取り分を表していることは明らか。この作中でタレントとエージェントが交わす会話が、実に真に迫っています」(前出・芸能ライター)

 日本の芸能界と違うのは、映画やドラマの脚本がエージェント事務所に送られ、エージェントたちがお抱えのタレントに合った作品を探すというシーンだろう。なかにはその脚本を勝手に見ようとするタレントがいたり、「この作品は私に向いていない!」と大物タレントが不満を露わにするなど、エージェント事務所が映像業界の軸になっていることがよく分かるのである。

パワハラなど芸能界に潜む問題点も描きだしている「エージェント物語」。

「大物監督が事務所を訪れ、そこにいたタレントを相手に即興のオーディションを始めるなど、エージェント事務所にはたくさんのチャンスが転がっていることも描かれています。その一方で大物の老女優が『10%なんてもらいすぎだ!』と怒りだし、エージェント側が金額の妥当性を説明するシーンも見どころ。実際、タレントがエージェントを乗り換えることは珍しくなく、両者はビジネス面で対等な関係であることも分かります」(前出・芸能ライター)

 本作を見れば、渡辺のエージェント事務所がどんな仕事を取ってきてくれるのか、ますます興味がわくのではないだろうか。

(白根麻子)