【カムカムエヴリバディ】これは「ダイ・ハード」級のミス?ひなたの腕時計はどこに…

 あれ、来た時と格好が違う…? そう思った視聴者もいたのではないだろうか。

 2月15日放送のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第74話では、ヒロインで高校3年生の大月ひなた(川栄李奈)が「ミス条映コンテスト」の本選に挑む場面が描かれた。

 全13人がエントリーした本選では、茶屋の娘に扮しての演技審査を実施。悪漢たちにさらわれそうになるも、侍に助け出されるという内容だ。

 ところが侍役で現れたのは、ひなたが回転焼き屋の店番をしていたところに現われ、さんざんな嫌味をぶつけていった“不愛想な男”(本郷奏多)。すっかり調子を狂わせられたひなたは、侍の刀を奪い取って切り捨てるというまさかの演技をしでかしてしまったのだった。

「その演技に観客は爆笑していたものの、最終結果はひなたの隣にいた美人さんが優勝することに。本戦終了後にひなたが会場内をとぼとぼ歩いているとその“不愛想な男”に出くわし、『バカだと思った』とため息交じりに吐き捨てられたのです」(テレビ誌ライター)

 落選のショックにさらなる追い打ちをかけたこの場面。ひなたの心情たるやいかばかりかと視聴者も心配になったところだが、実はここでちょっとしたミスが映し出されていたというのである。

「ひなたはこの日、黄色いワンピースにえんじ色のリュックという服装。行きも帰りも同じ格好のはずでしたが、来る時には何も着けていなかった手首に、帰る時には腕時計が着いていたのです。時間を気にするならむしろ、絶対に遅刻できない朝に腕時計を着けるはず。それが帰る時だけ着けていたのは実に不自然であり、思わず映画『ダイ・ハード』を思い出してしまいました」(前出・テレビ誌ライター)

 1988年公開のハリウッド映画「ダイ・ハード」は、主演ブルース・ウィリスの着ているTシャツが急に白からグレーに変わってしまうことで知られている。その真相は途中でずぶ濡れになる場面が最終的にカットされてしまったため、その前後でTシャツの色が変わってしまったのだった。

映画村入口のシーンでは腕時計を着けていなかったひなた(川栄李奈)。ドラマ「カムカムエヴリバディ」公式インスタグラム(@asadora_bk_nhk)より。

「ドラマや映画では通常、同じ衣装を着ている場面はいっぺんに撮影するもの。『ダイ・ハード』では不用意な編集が原因で、衣装が替わってしまっていました。それに対して今回の『カムカムエヴリバディ』で腕時計のミスが発生したのはおそらく、ひなたが映画村の入口に来たシーンだけが別撮りだったからでしょう。コンテスト本選はスタジオ内での撮影でしょうし、一方で朝のシーンはひなた(川栄)一人でロケを行ったはず。その際にうっかり腕時計を用意し忘れたのではないでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)

 コンテストの場面と映画村の場面で衣装を完ぺきに揃えるのは、けっこう大変な作業に違いない。ひなたの活躍を楽しんでいる側としては、「カムカムエヴリバディ」の制作陣に大いなる敬意を払いたいものだ。