「がんばれ」という言葉を重圧に感じるか、それとも応援されていると喜ぶのか。視聴者ごとに受け止め方は変わってくるのかもしれない。
上野樹里にとって3年ぶりの主演ドラマ「持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~」(TBS系)の第4話が、5月10日に放送。主役でヨガインストラクターの沢田杏花(上野)は、新しいヨガスタジオのマネジメントを任せたいとのオファーを受けていた。
その杏花はパーソナルヨガスタジオを開くという目標を掲げているものの、独立することに不安も抱えている様子。「ダメだね、がんばらないと」と自分を鼓舞していたが、幼馴染の颯(磯村勇斗)からは「別にがんばらなくてもいいんじゃない? というか、がんばってるじゃん毎日」と、優しい言葉を掛けられていた。
「杏花のことを認めて言葉で癒そうとする楓の姿には、心動かされる視聴者が続出。この場面には《リアコ過ぎる》《あんな幼馴染いたら絶対好きになる》といった声もあがっており、キュンとしていたのは決して杏花だけでなかったようです」(テレビ誌ライター)
一方でシングルファーザーの晴太(田中圭)は、独立をやめようとする杏花に「がんばってください。がんばらなきゃダメです!」と熱く告げる。起業セミナーで杏花に出会った晴太は、彼女が独立を目指して努力してきた姿や、ヨガにかける情熱を知っているからこそ、杏花の背中を押すことを選んでいた。しかし杏花は、晴太が自分の考えを理解してくれていないと感じてしまい、気持ちがすれ違ってしまったのだった。
そんな二人を巡っては、視聴者のあいだで<がんばってる人にこれ以上声をかけていいのか何度も考えたことある><私は「がんばってね」と応援されたい>などと、実体験をもとにした感想が交わされていたようだ。
そんな杏花は自身のヨガレッスンで「がんばるという言葉はあまりヨガでは使いません」と前置きしてから、「それでも言いたいです。『がんばって』。優しさだから、がんばる自分を認めてあげましょう」と芯を持った言葉をレッスン生にかけていた。
「彼女は晴太が『がんばれ』と言ってきたのは、実は優しさだったと気付くことができました。こうやって自分自身にその言葉を言い聞かせることで、杏花自身の考え方に成長が見られる回だったのが印象的でしたね」(前出・テレビ誌ライター)
キャリアを築いていく方法の多様化と、プライベートをどう過ごすかという悩みをリアルに描く本作。ここまでは仕事を充実させようとがんばる姿を中心にストーリーが進んできたが、今回のラストシーンは晴太が杏花にハグをする場面で終わっていた。次回以降は視聴者も思わず「がんばれ!」と応援したくなるような恋の展開に期待したい。
(村松美紀)