日中韓ガールズオーディション番組「Girls Planet 999:少女祭典」(通称ガルプラ)にて10月22日、ファイナルステージが開催され、デビューメンバーの9人が発表された。彼女たちは今後、新グループ「Kep1er」(ケプラー)としてデビューを迎えることとなる。
そのガルプラでは第3回生存者発表式や、ファイナル週の途中に突然明かされた“最終投票中間発表”、そして今回のファイナル生放送ステージで大きな順位変動が発生し、波乱の結末を迎えた。その順位変動と、最終メンバー発表は果たしてどんな様子だったのだろうか。
10月15日配信の「第3回生存者発表式」では、ファイナルステージに進出するメンバー18人が発表。脱落した生存者(練習生)との別れがファンの涙を誘っていた。
【第3回生存者発表式 結果】
第1位 シェン・シャオティン(C)
第2位 キム・ダヨン(K)
第3位 坂本舞白(J)
第4位 江崎ひかる(J)
第5位 チェ・ユジン(K)
第6位 川口ゆりな(J)
第7位 野仲紗奈(J)
第8位 フー・ヤーニン(C)
第9位 ソ・ヨンウン(K)
第10位 スー・ルイチー(C)
第11位 キム・チェヒョン(K)
第12位 カン・イェソ(K)
第13位 ヒュニン・バヒエ(K)
第14位 ウェン・ヂャ(C)
第15位 キム・ボラ(K)
第16位 ファン・シンチャオ(C)
第17位 キム・スヨン(K)
第18位(プラネットパス) グィン・マヤ(K)
ここで初のTOP9入りを果たしたのは、キム・ダヨン、野仲紗奈、フー・ヤーニン、ソ・ヨンウンの4名。坂本舞白、江崎ひかる、川口ゆりなら日本グループの人気勢は安定のTOP9入りを果たした。
ところがファイナルステージの週に突如発表された“中間発表”では驚愕の順位変動が判明。TOP9を守り続けていたシェン・シャオティン、坂本舞白、江崎ひかる、川口ゆりなは一気にデビュー圏外に脱落し、Kグループから8人とCグループ1人がTOP9入りしたのである。
【中間発表 結果】
第1位 キム・チェヒョン(K)
第2位 チェ・ユジン(K)
第3位 キム・ダヨン(K)
第4位 ソ・ヨンウン(K)
第5位 ヒュニン・バヒエ(K)
第6位 カン・イェソ(K)
第7位 キム・スヨン(K)
第8位 グィン・マヤ(K)
第9位 スー・ルイチー(C)
第10位 フー・ヤーニン(C)
第11位 キム・ボラ(K)
第12位 江崎ひかる(J)
第13位 川口ゆりな(J)
第14位 坂本舞白(J)
第15位 野仲紗奈(J)
第16位 シェン・シャオティン(C)
第17位 ウェン・ジャ(C)
第18位 ファン・シンチャオ(C)
■最終メンバーは8位から発表、日本人2名も合格!
生存者たちやプラネットガーディアン(ファン)が不安や期待を胸に抱え、迎えたファイナルステージ。合格圏内で最下位となる第9位を、Jグループで人気トップ級の江崎ひかると、第3回生存者発表でトップだったCグループのシェン・シャオティンで争っていることがステージ目前に公表されると、SNS上では<信じられない>と悲嘆する声が相次いでいた。
ファイナルミッションのパフォーマンス内容は生存者の18人が2組に分かれて、それぞれが同じ曲を披露するというもの。アピール時間が長くなるエンディングを担当できるのはどちらか1チームに限られるという枠組みだ。
ここで最初にステージに登場したのは、シェン・シャオティン(C)率いる第一チーム。真っ白でクールな衣装に包まれた参加者をスポットライトが照らすと、ガルプラ練習生として共に同じ時間を過ごした少女たちが拍手や声援を送り、始まりの瞬間からエモーショナルな空気感が漂っていた。
次に登場したのは、キム・ダヨン(K)が率いる第二チーム。第一チームとは対照的に真っ黒な衣装に身を包み、力強いステージを見せつけた。両チームがステージ中央に集まると、いよいよエンディングへ突入。勝利チームが明らかになる瞬間に、胸の高まりが抑えきれない。
シェン・シャオティンとキム・ダヨンが交互に歩みを進め、ついに「Don`t wanna stop」と拳を突き上げて前に踊り出たのは、キム・ダヨン率いる第二チーム。会場は大きな歓声に包まれ、最高のフィニッシュを迎えた。
続いて生存者たちが披露したのは「Another Dream」。ガルプラ集大成の曲を18人全員で、すでに脱落した練習生たちの思いも込めて歌いあげた。その姿に涙する練習生やマスター、そしてプラネットガーディアンたち。紙吹雪がライトに照らされ、キラキラと幻想的な世界観に包まれるなか、いつまでも拍手の音が鳴りやむことはなかった。
感動的なステージが幕を閉じると、いよいよデビューメンバー9人の発表。会場は、一気に緊張と高揚感に包みこまれた。候補者18人がステージ中央に集まる。それを見守るガルプラ練習生たちの表情からは、これまでのステージが自然と思い浮かぶ。一人一人がデビューへ強い思いを持ち、その分だけの苦悩があった。全員の夢を叶えたくてもそれができないからこそ、アイドルという存在は一層尊く、多くの人に感動や希望を届けるものになるのだろう。
そしていよいよ運命の発表の瞬間。まずその手で夢をつかみ取ったのは、Jグループの坂本舞白。ガルプラの「親孝行順位」とされる8位にその名を刻んだ。名前が呼ばれると、崩れ落ちるようにその場に座り込んだ坂本。周りのメンバーがすぐに彼女を取り囲み、ねぎらいの言葉をかけに行く。
JYP練習生時代には周りが「ITZY」としてデビューを決めるなか、彼女だけ時間がいたずらに過ぎていくという辛い経験もあった。日本に帰国してアルバイトを始めるも、夢をあきらめきれなかった坂本が“最後のチャンス”と強い思いを胸に参加した「ガルプラ」。長年夢見て進み続けた結果が実を結んだ瞬間だった。
坂本は「長い間夢見てきたデビューという夢をかなえてくださった、プラネットガーディアンの皆さん、本当にありがとうございました」とファンに向けて感謝の気持ちを披露。中間発表ではデビュー圏外の14位だったことや、「Shine」では希望パートを獲れなかったことなどが心の負担になっていたのだろうか。「今回は本当にもう駄目だと思っていた」とつらい気持ちを吐露していた。
続けて「これから一生懸命頑張って、必ず素敵なアーティストになりたいと思います」との意気込みを語り、丁寧にお辞儀をして彼女は、デビューメンバーの証であるバッジを胸につけてみせた。坂本ならではの持ち前の明るさと「MAFIA」(ITZY)のステージで見せてくれたカッコよさで世界を魅了してほしいとのファンの願いを受け、ITZYとの共演にも期待が高まる。
そんな坂本に続いて7位の座を手にし、デビューを決めたのは同じくJグループの江崎ひかる。BLACKPINKの「BOOMBAYAH」に挑戦したステージでは、力強く迫力のあるパフォーマンスを披露。「brrrr Rambo」(同)でのリップロールと表情管理は鳥肌が立つほどしびれるパフォーマンスで、あっという間に世界を彼女のとりこにした。
一方でコンビネーションミッションでは、二つ結びの元気でかわいらしい江崎の新しい一面も見せることに。cellメンバーの昔の写真を見つけるレクリエーションでも、江崎がなかなかスー・ルイチーの写真を見つけられず、あわあわしている姿がとても印象的だった。
そんな江崎は、デビュー席に向かう時も終始笑顔。両手をカメラに合わせてお辞儀をしている姿からはその人柄の良さがにじみ出ていた。「私に投票してくださったプラネットガーディアンの皆さん、本当に心から感謝します。幸せです。ありがとうございました!」とうれしさを全面に出していた江崎だが、坂本と同じく中間発表ではデビュー圏外だったからだろうか。自身が「デビューメンバーに入ることを予想していなかった」と語り、「とても不思議」と驚いている様子だった。バッジをつけてお辞儀をし、「おいでー!」とまだ名前が呼ばれていない日本人練習生の川口ゆりなに手招きをしている姿には、これまで築いてきた絆の強さを感じさせられた(※残りの最終メンバーは別稿に掲載します)。
(曽我部真衣)