これは多様性の欠如なのか、それとも象徴なのか!? 11月18日に「M-1グランプリ2021」の準決勝進出者が発表され、多くの女性芸人が準決勝の壁を突破できなかったことが明らかになった。
127組から一気に25組へと絞り込まれた今回の発表では、ラランドや蛙亭、納言といった男女コンビがことごとく落選。「女芸人No.1決定戦 THE W 2018」優勝者の阿佐ヶ谷姉妹も苦杯をなめたほか、人気急上昇中のピン芸人・ヒコロヒーが先輩のみなみかわと組んだユニットコンビ「ヒコロヒーとみなみかわ」もここで力尽きていた。
「世界的に多様性(ダイバーシティ)が重視されるなか、お笑いの世界でも女芸人が台頭。かつてはキワモノ的な扱いだった男女コンビでも、今では“実力派”と呼ばれるコンビが増えてきました。しかし準決勝進出者25組・50人の中に、女芸人はわずか3人だけ。もちろん実力勝負の世界とは言え、さすがにこの比率は低すぎるのではとの見方もあるようです」(芸能ライター)
その一方で、準決勝進出を果たした女芸人3人の顔ぶれに、多様性が表れていると評価する向きもあるという。
3人のうち“はら”は、M-1グランプリの決勝に2回進出した「ゆにばーす」のメンバー。その経歴に加えて、詐欺メイクと称されるメイク術でも人気を博しており、実力と女性らしさの両面を兼ね備えているところは、多様性の表れだろう。
「そしてもう1組注目したいのは、準決勝進出者で唯一の女芸人コンビとなった『ヨネダ2000』です。多くの人にとって聞きなれないコンビ名ですが、それもそのはず。二人は2020年4月1日の結成で、芸歴はまだ1年半余りに過ぎません。初エントリーした昨年のM-1グランプリでは1回戦負けを喫しており、今回の躍進ぶりはお笑い業界にも衝撃を与えていることでしょう」(前出・芸能ライター)
ちなみにM-1グランプリを主催する吉本興業では、女性社員の比率が44%(2020年9月時点)となっている。M-1グランプリ出場者の女芸人比率がこの数字に近づくのはいつのことだろうか。
※トップ画像は「ヨネダ2000 愛」公式ツイッター(@yonedaai2000)より。