その言葉に、視聴者のほうも「まさかやー!」と驚いたかもしれない。
6月8日放送のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」第43回では、比嘉家の長女・良子(川口春奈)が離婚を口にする場面があった。
良子は5月26日の第34回にて、製糖会社の御曹司である喜納金吾(渡辺大知)との結婚に向け、両家顔合わせに臨んでいた。だが良子のことを諦めきれない石川博夫(山田裕貴)が顔合わせの場に乱入し、略奪愛を成就させたのだった。
やがて良子と博夫は結婚。5月30日放送の第36回で良子は大きくなったお腹をさすりながら、「教師の仕事は代わりが利くけど、この子の子育てはウチにしかできない大事なことだから」と、小学校教員を退職する決意を口にしていたのである。
「二人は大学時代の勉強会『明るい沖縄の未来を考える会』を通して交流を深め、良子は進歩的な考えを持つ博夫に惚れていました。ところがいざ結婚してみると、祖父も父も教員という石川家は旧い体質を残しており、夫は外で働き、妻は家を守るという考え方だったのです。ろくに家事も手伝わない博夫に愛層を尽かした良子は、文字通り荷物をまとめて山原村の実家に戻ることに。『うちは博夫さんと離婚します』と宣言したのでした」(テレビ誌ライター)
果たして良子は本当に離婚してしまうのか。なにかとトラブル続きの比嘉家では優等生だった良子だが、金吾と結婚間際まで迫ったうえで博夫を選んでいたこともあり、今回の離婚騒動には申し訳ないとの気持ちも抱えているようだ。
母親の優子(仲間由紀恵)は「落ち着くまでしばらくウチにいればいいさあ」と、いつものごとく子供たちには甘い態度だ。そんな状況で良子はどうすべきなのだろうか?
「視聴者のあいだでは博夫との復縁を望む声よりも、一度は両家顔合わせまでした金吾との再婚を選ぶべきとの声が大きいようです。なにしろ金吾の実家は村でも有数の富豪ですから、彼と結婚すれば比嘉家の生活は安泰。最新家電と車を備えた家まで新築してくれると約束していたのですから、金吾さえよければそれが最良の選択に見えることでしょう」(前出・テレビ誌ライター)
ただその場合、バツイチで子連れの良子をまだ金吾が求めてくれるのかという、根本的な問題に直面することになる。金吾の実家としては両家顔合わせを台無しにした良子との再婚には首を縦に振れないはずだ。
そうなると結局、ガマンしてでも博夫のところに戻ることになるのか。そんな良子の状況に「ただ離婚だけすればいい」との声も寄せられているという。
「比嘉家の家計を考えれば、良子が実家に戻って娘の子育てをバーバ(母親の優子)に任せ、自分は小学校教員に復職するのが最良でしょう。物語の舞台は昭和49年で、第二次ベビーブームの影響で小学校教員の需要が高まり始めていたころ。成績優秀な良子なら簡単に復職できるはずです。しかも彼女が働けばその給料を家に入れるので、比嘉家では良子、暢子、歌子の3姉妹全員が家計に貢献することとなり、まだ背負っているであろう借金も早めに完済できることになります」(前出・テレビ誌ライター)
世話好きの母親・優子なら、孫の子育ても喜んで引き受けそうなもの。女ばかりの比嘉家で孫の晴海はすくすくと育つことだろう。良子が再婚を望む場合でも、教員の仕事を続けいればじっくりと相手探しをする余裕があるというもの。ともあれ良子自身の幸せも比嘉家の幸せも実現できる方法として、ここはとっとと離婚してしまうのが最善手なのかもしれない。