まさかこれほどそっくりになるとは、偶然にしてもできすぎだったようだ。
7月31日放送の日曜劇場「オールドルーキー」(TBS系)第5話では、フェンシングで若手有望株の三咲麻有選手(當真あみ)を巡り、主人公の新町亮太郎(綾野剛)が奮闘する姿が描かれた。その作中に登場したアイテムに、多くの視聴者が驚きを隠せなかったという。
プロサッカーを引退し、スポーツマネージメント会社のビクトリーで契約社員として働く亮太郎。ある日、同僚の城拓也(中川大志)が発掘した麻有のマネージメントを一緒になって手掛けるも、麻有はタレントのような活動には否定的。なんとか機内誌に取材してもらえたものの、その程度では商売にならないと社長の高柳雅史(反町隆史)から叱責されていた。
「すっかり落ち込んだ城と亮太郎。周囲の同僚たちが様々な意見を口にするなか、亮太郎は『すんません、お昼お先でーす』と、曲げわっぱ風のお弁当箱に入った手作り弁当を開けました。すると同僚の深沢塔子(芳根京子)が『素敵っ! うわあ、果奈子さんのお弁当、最高!』とガッツくことに。その弁当は亮太郎の妻で元女子アナの糸山果奈子(榮倉奈々)が作ったものだったのです」(テレビ誌ライター)
日々、インスタグラムでお弁当の写真を公開している果奈子。彼女のファンだという塔子はスマホでお弁当を連射しまくるなど大興奮だ。実際、そのお弁当は見るからに美味しそうな出来栄えであり、ここで亮太郎はうっかり「そういえばレシピ本出すんだって」と口を滑らすことに。
その言葉に周りの同僚たちは「絶対買います!」と興奮していたが、視聴者のほうはお弁当の中身に大注目していたというのである。
「果奈子お手製のお弁当は五穀米らしきごはんの上に焼き鮭が乗っかり、ほかには卵焼きと千切りの人参、アスパラに柴漬けという組み合わせ。おかずの下にはお皿代わりのレタスが敷いてありました。そのお弁当が、4日前に放送されたNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』第78回に登場したお弁当と、驚くほどそっくりだったのです」(前出・テレビ誌ライター)
その「ちむどんどん」では、ヒロインの比嘉暢子(黒島結菜)が新聞記者の青柳和彦(宮沢氷魚)と結婚を約束するも、和彦の母親・重子(鈴木保奈美)から家柄の違いなどが理由で大反対されることに。
そこで、イタリア料理店の料理人でもある暢子は、腕よりをかけたお弁当を毎日届けることで、重子に認めてもらおうとしていた。その最初に作ったのが「彩り野菜と鰤の照り焼き弁当」だったのである。
その中身はやはり五穀米らしきごはんのうえにブリの照り焼きが乗っかり、卵焼きとゴウヤのスライス、そして千切りの人参が彩りを添えることに。人参はおそらく沖縄料理の人参しりしりだろう。そして容器はこちらも、楕円形の形状が特徴的な曲げわっぱ風の弁当箱だったのである。
「放送日がわずか4日しか離れていないことから、『オールドルーキー』側が暢子の弁当をまねした可能性はほぼゼロのはず。しかし両作品のお弁当は、まるでコピーしたのかと思えるほど形から中身までそっくりだったのです。違う点と言えば、一つにはゴウヤがアスパラに変わったこと。そしてもう一つは、果奈子の作ったお弁当のほうが美味しそうに見えることでしょうか」(前出・テレビ誌ライター)
よもや現役料理人の作ったお弁当より、インスタグラムに日々のお弁当をアップしている主婦のほうが、より美味しそうなお弁当を作ったということか。その奇跡的な偶然こそが、「ちむどんどん」と「オールドルーキー」における評価の差を暗喩していたようだ。